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「一つひとつに願いが込められていると聞いて、感動しました」 スイス人が日本で目を奪われたものとは
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日本を観光するなかで、目にする光景に新鮮さを覚える外国人観光客は少なくありません。初めて日本へやってきたスイス人は、京都を散策中に見つけた、あるものに目を奪われたそう。それはいったい、なんだったのでしょうか。
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初訪日のスイス人 大阪城に感動
パートナーと一緒に、スイスからやってきたルーカスさん。今回が初訪日です。10日間の滞在を予定していて、東京、富士山、大阪、京都を観光します。
話を聞いた時点では、すでに大阪と京都へ足を運んでいました。「本当に美しくて素晴らしかったです。とくに大阪城の美しさには圧倒されました」と、ルーカスさんは大阪城の壮観な佇まいに胸を打たれたようです。
「あんな立派なものを当時建設できた日本の建築技術は素晴らしいですし、今でもメンテナンスされ、あの状態で残っている努力は素晴らしいと思います」
1583年に豊臣秀吉によって築城されたのち、戦や落雷で何度も再建されてきた大阪城。激動の時代をくぐり抜け、老朽化が進んだことなどから、平成には大規模な改修工事が行われました。そういった歴史的背景も、ルーカスさんの心を動かしたのでしょう。
「どこを切り取っても映画の一部分のよう」
ルーカスさんを魅了したのは、大阪城だけではありません。京都の街を散策中、立ち寄った寺の境内で見つけたあるものに、目を奪われたといいます。
「京都は、どこを切り取っても映画の一部分のようで、本当に美しかったです。お寺にあった千羽鶴が印象的でした。こんなにたくさんの折り紙アートは初めて見ました」
折り紙は、日本の伝統文化のひとつです。その折り紙で作られた折り鶴を、糸で1000羽ほどつないで束状にした千羽鶴。日本人にとっては、長寿や成功、病気回復、平和などを祈願する象徴として身近な存在ですが、訪日観光客のなかには、折り紙文化に触れること自体が初めてという人もいるでしょう。
ルーカスさんたちは、折り鶴の数に圧倒された様子。さらに、アートとしての魅力だけでなく、千羽鶴にさまざまな願いが込められている点にも注目します。
「折り鶴の一つひとつに願いが込められていると聞いて、感動しました。ここまで完成させるのに途方もない時間がかかり、苦労があったと思います。しかし、それを惜しまないほどの願いが込められているというストーリーを感じさせます」
日本への理解を深めているふたり。まだ続く旅の中で、その地域の歴史や文化の魅力をたくさん発見してほしいですね。
(Hint-Pot編集部)