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「卒倒しました」 イタリア人の元鉄道エンジニアが日本の新幹線に感激 予想外だった光景とは
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多くの訪日外国人が、正確な運行や快適な乗り心地に魅了される日本の新幹線。9年前に日本を訪れたイタリア人も、日本の新幹線のさまざまな側面に感心し、とくに感動した象徴的なシーンがあったといいます。いったい、どんな光景だったのでしょうか。
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運転手や車掌が着用するアイテムに感動
イタリア人のマッシモさんは妻・アントネッラさんとともに、2015年10月に日本を訪れた経験があります。24日間滞在し、東京や箱根、京都、奈良、金沢、名古屋、広島など日本各地をめぐりました。
ふたりは、コースが決められたツアーに参加するのではなく、行きたい場所や体験したいことを自分たちでリサーチしたそう。それぞれが興味を持つ日本の自然や文化、歴史などに触れ、思い通りの旅を楽しんだといいます。
イタリアの鉄道会社で、エンジニアとして働いていたマッシモさんは、日本の新幹線を利用した際に、「卒倒しました」と言うほど、感動を覚えるポイントが尽きなかったそう。まずは、車掌や運転手などが「白い手袋をはめていた」こと。マッシモさんは職員の“正装”ととらえたようです。それというのも、白い手袋は大切なものを取り扱う際に敬意を表すために着用するものだから。
白い手袋には、もちろん操作する機器やガラスなどに皮脂の汚れがつくのを防ぐ目的もありますが、遠くからでも合図が確認しやすいといった理由もあるようです。そのため、日本では新幹線に限らず、電車やバスなど乗客を乗せるプロの運転手は、白い手袋を着用することが少なくありません。
「列車が止まると、数分間で清掃をして…」
マッシモさんを驚かせたことはほかにも。それは、清掃スタッフの見事な動きです。
「列車が止まると、数分間で清掃をして、座席を反対に回転させて、また走り出します。パーフェクト! 日本はネジひとつさえもきれいでした。日本はすべてにおいて、しっかりと心を込めて取り組みます。隅々まで、小さなことにも気持ちが込められています。物だけではなく、人に対しても注意を払っているから、そうなるのでしょう」
さらに、マッシモさんが見とれてしまったのは、清掃スタッフの予想外な行動でした。
「お辞儀をする……そのことに感動しました」
新幹線のホームで、新幹線や乗客に向かって清掃スタッフが一礼する姿を見かけたことがある人は多いでしょう。敬意を持って仕事をし、礼儀正しく振舞う日本人。マッシモさんには、感激の連続だったようです。その感動を再び味わうためにも、ぜひまた日本を訪れてほしいですね。
(Hint-Pot編集部)