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タマネギは皮をむく前に洗うのが正解? 適切なタイミングや保存方法を栄養士に聞いた

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

カットしたタマネギは冷蔵保存を 冷凍保存も可能

 タマネギは皮をむいたり、カットしたりすると乾燥し、劣化が進んで早く傷んでしまいます。丸ごと使わず残ってしまった場合は、ラップなどで全体をぴっちりと密閉するように包んで、冷蔵庫で保存します。3日ほどを目安に使い切りましょう。

 カットして冷凍用の密封保存袋に入れれば、冷凍保存もできます。冷凍したタマネギはシャキシャキした食感がなくなるので、生食ではなく加熱料理に使うのがおすすめです。冷凍によって細胞が壊れるので、タマネギの甘みが増し、煮込み料理などでは味が染み込みやすくなります。

 また、飴色のタマネギを作りたい場合は、冷凍したほうが素早く作れるので便利です。加熱する際は解凍せず、凍ったまま使いましょう。

残ったタマネギを酢漬けにしも栄養メリットが増

 栄養メリットをとりたい場合は、残ったタマネギをみじん切りにして、生のまま黒酢やワインビネガー、リンゴ酢などの食酢に漬けてみてください。酸味や辛味が苦手なら、好みで砂糖を入れても良いでしょう。

 酢もタマネギと同様、コレステロールや代謝の促進、血栓の予防など“血液サラサラ”の効果が期待されています。酢タマネギにして、いつもの焼き肉やハンバーグ、焼き魚、納豆などにかけると、味わい良くさっぱりと食べられますよ。

質の良いタマネギを選び、調理前は適切な水洗いを

 長持ちするタマネギを見分けるポイントは、全体が固く締まっているものを選ぶこと。とくに、傷みやすい先端部分がしっかりと締まっていて、ずっしりと重みがあるほか、傷がなく、皮が乾いていてツヤのあるものがおすすめです。

 一般的には、球型に近いほど質が良いとされています。平らな楕円形のものは熟しすぎているため、早く傷みやすい傾向に。丸くて、重量感のあるものがおすすめです。

 質の良いタマネギを家庭で適切に保存し、できるだけ長い期間、鮮度を保ってキッチンに常備しておきたいですね。調理する際は、皮をむく前もあとも適切に水洗いすることを心がけましょう。

(Hint-Pot編集部)

和漢 歩実(わかん・ゆみ)

栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾