話題
日本を愛するフランス人「拒絶反応は理解の欠如」 日本特有の文化を好きになった理由に「こんなに的確な説明、初めて」の声
公開日: / 更新日:

日本での生活がもうすぐ9年になるフランス人YouTuber、オレリアン・プダさん。自身が好きな日本の文化を発信し多くの支持を集めていますが、周囲からよく聞かれることがあるといいます。そこで、日本での暮らしで心がけていることや、発信する動画のコンセプトについてなど、今の思いを改めて語りました。異文化を尊重する姿勢に、称賛の声が殺到しています。
◇ ◇ ◇
「受け入れてくれた国に対して…」 外国人としての思い
日本で見つけた驚きや、感動について発信しているオレリアンさん。視聴者などから「なぜ、いつも日本の良いところしか話さないの?」という質問を受けることが多いそうです。そこで、オレリアンさんは「YouTube制作に対する思い」を語りました。
制作するうえで「大事にしている心がまえ」や、質問の答えである「ネガティブなことを言わない本当の理由」を、一つひとつ丁寧に説明するオレリアンさん。自身は外国人であり「受け入れてくれた国に対して、批判やネガティブな感情を表すことには慎重になるべきだと思う」と見解を述べます。
そして「文化的背景に思いを馳せる重要性」を説明するため、外国人に誤解されやすく、あまり好かれていない文化のひとつを例に挙げました。それは「建前について」です。
「建前=本音ではない」ととらえがちだが…
外国人の多くは「建前=本音ではない」ととらえ、「日本人はみんな親切そうに見えるけど、実際はいつも嘘をついているってことかと簡単に考えがち」だといいます。オレリアンさん自身も「日本に来たばかりの頃は、好きではありませんでした」と、正直に打ち明けました。
しかし、調べるうちに、人間関係を円滑にし相手を傷つけないようにするためにあると気づいたそうです。「フランスやアメリカでは、社会的な仮面が存在しないと思っているの?」と、当時の自分を振り返って笑うオレリアンさん。海外には「建前」にあたる特定の言葉がないだけで、同じような行為はあると説明しました。
そうして少しずつ日本の文化への理解を深め、敬意と日本を愛する気持ちを育んできたオレリアンさん。動画を始めた当初は「もともと日本とフランスをつなぐこと、2つの文化の懸け橋になること」がチャンネルの目的でした。
しかし、「日本は特別な国であり、間違いなく世界でもトップクラスの素晴らしい国のひとつ」と感じるようになった今は「日本のみなさんに、自分たちの国の素晴らしさを再認識してもらうという新たな目標が生まれました」と語ります。
グローバル化が進み、日本らしい文化が失われることを懸念しているというオレリアンさんは「みなさんの国は宝箱なんです! あまり急いで変えないでください!」と熱を込めて呼びかけました。
日本の歴史や伝統、文化を日本人以上に大切に思っていると感じさせるオレリアンさんの言葉に、コメント欄には「こんなに的確な『建前』の説明、初めて聞きました。それを外国人のオレちゃんから聞くなんて! 本当に感謝です」「日本人が心の奥底に持っている、本当の意味での優しさや思いやりを理解してくださり、それを発信してくださったことに感謝いたします」「下手な日本人より、日本のことを考えてくれている……涙してしまいました」など、称賛の声が殺到しています。
(Hint-Pot編集部)