からだ・美容
「3人に1人」は悩んでいる? 男女ともに多い意外な病気 痔の原因や対策を医師に聞いた
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教えてくれた人:鈴木 隆二
痔にならないために心がけたいこと
日常生活では、ストレスや過度なダイエット、生活習慣の乱れなども痔のリスクを高めます。痔にならないために、主に次の3つに気をつけましょう。
1つ目は、食事と水分摂取です。痔にならないために、まずは便秘を予防することがカギになります。栄養バランスの取れた食事を意識し、とくに食物繊維を多くとることを心がけましょう。食物繊維は腸内の善玉菌のエサとなり、腸内の善玉菌を増やします。また、腸内の水分が不足すると便が硬くなり、便秘を引き起こします。1日約2リットルの水分摂取を心がけ、水分不足を防ぎましょう。
2つ目は、同じ姿勢を取り続けないことです。座りっぱなしなど長時間同じ姿勢を続けると、肛門がうっ血して、いぼ痔などを発症するおそれがあります。デスクワークなど同じ姿勢を強いられる場合は、適時ストレッチを行うなど、意識的に体を動かすことが大切です。
3つ目は、体を冷やさないことです。体が冷えることで肛門周辺の血液の流れが悪くなり、痔になる可能性が高まります。寒い冬だけでなく、夏場のエアコンによる冷えにも注意が必要です。室内の温度設定や服装などで、体の冷えを防ぐ工夫をしましょう。
気になる症状がある場合は、放置せずに早めの受診を
軽度の痔であれば自然に治ることもありますが、悪化すると慢性化し、出血や感染のリスクが高まります。そうなると治療が大がかりになり、長期にわたり生活に支障を及ぼす場合も。重症例では手術が必要になることもありますが、治療は軟膏や座薬の使用が中心です。
一般的な診察では、痛みや不快感に配慮しながら肛門の視診や指診を行い、必要に応じて内視鏡検査をします。恥ずかしさからためらってしまうこともあるかもしれませんが、気になる症状がある場合は、早めに医療機関を受診してください。
(Hint-Pot編集部)