来客が原因で大事件が起きたことも

　飼い主さんのおうちは普段、来客が少なく、「すっかり箱入り息子」だというコテツくん。生来臆病なこともあって、配達のチャイムが鳴るだけでこたつの中に逃げ込むそうです。過去には、見知らぬ人が2人も来たことでパニックを起こし、網戸を突き破ってそのまま脱走。2週間も外をさまよってしまったことがあるそうです。

　そうした教訓から、コテツくんがパニックを起こしたときに備えて、話題の一枚が撮影された際はケージを用意していたという飼い主さん。ところが、コテツくんはケージを見た途端に何かを察知して、部屋中を暴走し始めたそう。家の中で姿をくらましてしまったといいます。

　飼い主さんとお母さんは大慌て。「いつも隠れるクローゼットにもいないし、こたつにもいない。窓も閉まっているのに、どこに行ったの!?」と、パニック状態だったといいます。

　そんななか、マンション前に来客の車が到着。とりあえず玄関に向かおうとしたそのとき、台所の隙間でカチカチに固まっているコテツくんを発見し、思わず笑い崩れてしまったそうです。

「ほんの10分ほどのことですが、本当に焦りました」

作業中はおとなしく待っていてくれたコテツくん

　隙間に指が入らず、無理に引き出すとけがをしてしまうと心配した飼い主さん。コテツくんが無事に出られるよう、考えをめぐらせたそうです。

「一番懐いてる母親に『ちゅーるでおびき寄せよう！』と伝えて、その場を離れたのですが、ちゅーるを出したらすぐに出てきたそうです。これも時間にするとほんの数分程度ですが、『自分で入ったんやから自力で出てこられるだろう』と思い、ちゅーるで釣りました」

　その後、ケージに入れるのは諦めて、作業する部屋とは別の部屋にこたつを用意。コテツくんは引き戸を閉めたその空間で、2時間の作業中に鳴きもせず、静かに過ごしてくれていたといいます。

「本当によく頑張ってくれました。臆病なところもありますが、それも含めて、家族にとっては愛おしい存在です」

　大好きな家族に囲まれて、安心できる日々を送っているコテツくん。同じく保護ねこの妹分「あむ」ちゃんと仲良く生活しています。これからも、飼い主さんの愛情に包まれ、穏やかな日々を過ごしてくださいね。

（Hint-Pot編集部）