Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

話題

「角に額を打ち、嘔吐」した例も 幼児乗せ自転車で停車中の事故に注意 安全に利用するには

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

幼児乗せ自転車に多い、停車中の事故に注意(写真はイメージ)【写真:PIXTA】
幼児乗せ自転車に多い、停車中の事故に注意(写真はイメージ)【写真:PIXTA】

 春から、自転車で保育園や幼稚園の送迎を始めた家庭も多いのではないでしょうか。送り迎えの忙しい時間帯は、ちょっとした気のゆるみが思わぬ事故につながることも。実は、幼児を乗せた自転車の転倒事故は「走行中」だけでなく、「停車中」にも発生しています。安全に送迎を行うために、自転車の乗り方を見直しましょう。

 ◇ ◇ ◇

前座席に子どもを乗せたまま停車 そのまま転倒する事故も

 子どもの送迎に便利な電動アシスト自転車。しかし、一般的な“ママチャリ”に比べて重量が重く、転倒して子どもが下敷きになると、大けがを負うおそれがあります。転倒事故というと、走行中を思い浮かべがちですが、実は停車中も注意が必要です。

 東京消防庁によると、幼児同乗中の自転車単独事故で救急搬送された幼児は、2011年からの7年間で1443人に上ります。そのうち約8割が、停車中の転倒によるものです。

 消費者庁公式ウェブサイトの「幼児を乗せた際の自転車の転倒に注意!」という特集ページでは、停車中に起きた転倒事故の実例とともに、注意点を紹介しています。

「後ろに乗っていた年下のきょうだいを降ろしている最中、前座席にいた上の子が自転車ごと右側に転倒。ヘルメットとベルトは未装着で、タイル階段の角に額を打ち、3センチの切り傷で7針縫うけが。搬送中に嘔吐も」(3歳)

「前座席に子どもを乗せたまま停車。保護者が後輪の空気を入れようとした際、自転車が左側に転倒。ベルトは装着していたがヘルメットは未着用で、顔面を打ち、すり傷と鼻血、唇の切り傷を負った」(2歳)

 この事例からも、前座席に子どもを乗せた状態は、非常に不安定なことがわかります。実際に「停車中の転倒事故では、前座席のみ、後部座席のみ、前後に2人の乗せ方のなかで、前座席の転倒が非常に多くなっているとの報告も」あるそうです。

前座席に乗せた子は「最後に乗せて最初に降ろす」

 前後に2人の子どもを乗せる場合、前の座席にいる子どもは「最後に乗せて最初に降ろす」ようにし、重心バランスを崩さないように注意しましょう。また、荷物を後ろに載せる場合も同様です。

 また、少しの時間だからといって、子どもを乗せたまま自転車から目や手を離すのは絶対にNGです。いつでも支えられる体勢でいましょう。

 X(ツイッター)では、「コンビニ前に停められた子ども乗せ自転車の座席に小さい子が1人で待たされてまして」「スーパーとか保育園とかの前で子ども乗せ自転車に乗せたまま、数分以上離れている自転車見るけど(中略)信頼がヤバくないか」など、心配する声が多数上がっています。

 自転車から離れる際には、必ず子どもも一緒に連れて行きましょう。

安全に自転車を利用するために

 事故を防ぐには、日頃からの習慣と、自転車の点検も重要です。

 幼児を同乗させる場合、ヘルメットと自転車用チャイルドシートのベルトは必ず装着してください。また、ブレーキの摩耗やタイヤの空気圧に問題がないか、定期的に確認しましょう。

 幼児を乗せた自転車は便利な反面、重心が高く、重量も大きくなるため、思わぬ場面で転倒するリスクが伴います。大切な子どもの安全を守るためにも、走行中はもちろん、停車中も気を抜かないようにすることが大切です。

(Hint-Pot編集部)