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「フランスだと、あまりありません」 日本で孫が暮らすフランス人 日本の学校で「良い」と思った意外なこととは
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国や地域によって、教育の環境はさまざま。文化や価値観に根差した学びや習慣に、違いを感じることが少なくありません。日本で暮らす家族に会うためやってきたフランス人夫婦は、孫が通学するスタイルに、母国との違いを実感しているそう。いったい、どんなことなのでしょうか。
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日本は秩序が保たれていて、安心していられる
フランスのパリからやってきたコリーンさんとフィリップさん。息子が12年前から東京で仕事をしているため、ふたりはこれまでに9回も日本を訪れているそうです。
息子夫婦と孫が住んでいる東京を中心に、約3週間滞在する予定のふたり。日本を訪れるのがいつも楽しみだというフィリップさんは毎回、感じていることがあるといいます。
「どの街もきれいで整然としていますね。秩序が保たれているから、交通面も安全です。歩いていても、自転車に乗っていても、『怖い』と思うことがなくて安心していられます」
「フランスだと親が目を離せません」
日本で感じる秩序や安心感は、愛する孫が育つ環境として良いと感じている様子のフィリップさん。フランスとは、さまざまな面で違いがあると話します。
「子どもの環境は、日本とフランスでいろいろと違いがありますよね。日本は教育熱心です。最初に驚いたのは、6歳の子どもがひとりで学校に通えること。治安も一因だと思いますが、フランスだと親が目を離せません。日本は、防犯カメラがありとあらゆるところにあるし、見知らぬ人も子どもに目を配ってくれているような気がします」
基本的に、小学生以下は保護者による送迎が必須だというフランスと比較し、当初は衝撃を受けたと明かしました。そんなフィリップさんは、孫など日本の子どもたちの通学スタイルにも、興味深い点があるそう。
「日本の学校には、制服があるのも良いですね。フランスだと、年齢にかかわらず制服がある学校は、あまりありませんから」
フランスでは、富裕層の私立学校のイメージがある学生服。そのため、年齢を重ねているフィリップさんたちには、制服自体が好ましく感じられるのでしょう。ただ、近年のフランスでは、各家庭の経済状況といった格差を感じさせない施策として、制服の導入を行う動きが話題になっているようです。
遠く離れた日本での孫の学習環境に、良さを見出しているふたり。健やかな成長を見るためにも、またの訪日が楽しみですね。
(Hint-Pot編集部)