カルチャー
「最初のステップが難しい」 フランス人が日本に感じた“壁” 「一番心残り」だったこととは
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海外旅行では、美しい景色や文化に触れるだけでなく、現地の人とのふれあいも旅の醍醐味のひとつです。しかし、文化の違いや言葉の壁があると、なかなか打ち解けられないことも。日本を旅したフランス人女性は、日本人の“ある特徴”に感動しながらも、それが人との距離を縮めるうえで思わぬ壁になると感じたそうです。いったい、どんなことがあったのでしょうか。
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息子に会うため訪日 日本人の礼儀正しさに感動
日本で日本語を学ぶ息子のカスパーさんに会うため、フランスから訪れた両親のフランシスさんとマティルダさん。3人は広島や香川、大阪、京都、東京と約3週間にわたって日本を旅しました。
旅行中は、カスパーさんの案内もあり、各地を安心してめぐることができたそうです。マティルダさんは、「息子から『これはやらないでね』『これは気を付けてね』と、日本にあるルールを教えてもらいながらの旅でした」と振り返ります。
そんななかでとくに印象に残ったのが、日本人の礼儀正しさだったといいます。「どこへ行っても良くしてもらって、みんなすごく礼儀正しいですね」と、その誠実な対応に感動した様子でした。
しかし、その一方で、控えめな距離感に少し戸惑いを覚えたようです。
「みんなすごく礼儀正しい。ただ、そのぶん、打ち解けるための最初のステップが少し難しいように感じました」
「一番の心残りは交流できなかったこと」
文化の違いを感じつつも、日本各地でたくさんの思い出を作った一家。とくに心に残っているのは、広島の平和記念公園だったそうです。
「さまざまな感情になりました。とてもつらいけれど、訪れるべき場所です。今の時代、とくにそう思います」と、マティルダさんは静かに語ります。
また、瀬戸内海の直島を訪れた際には、「アートがたくさんあって、静かで、景色が美しかったです。天気に恵まれて、青い空がたくさん見られたのも良かったです」と、自然と芸術の融合に感動した様子でした。
充実した旅のなかでも、「日本語ができないのと、夫と私は滞在が短かったからですね。今回、あまり日本人と交流が持てなかったのが一番の心残りです」と少し寂しげに明かします。次の機会には、日本人ともっと深くふれあえる旅になるといいですね。
(Hint-Pot編集部)