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フランスでは「そろえるのも大変」 日本へ来るのは9回目のフランス人 子どもたちのために毎回、買いに行く意外なものとは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

フランスから来ている(左から)コリーンさんとフィリップさん【写真:Hint-Pot編集部】
フランスから来ている(左から)コリーンさんとフィリップさん【写真:Hint-Pot編集部】

 柔道や空手のように、世界で親しまれている日本発祥の武道はさまざまあります。9度の訪日経験があるフランス人も、日本のある武道に魅了されたひとり。現在、フランスでの普及に尽力しているそうですが、その武道とはなんなのでしょうか。

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日本を訪れるのは9回目でも「やりたいことがいっぱい」

 日本へ来るのは9回目だという、フランス人のフィリップさんとコリーンさん。ふたりの息子さんが12年前から東京で仕事をしており、その家族に会うのが旅の目的だといいます。今回は3週間滞在する予定です。

 フィリップさんは「何度も来ていますが、東京にはやりたいことがいっぱいです」と胸を躍らせています。ショッピングや食事が毎回楽しみなのだとか。

「街もきれいで整然としています。秩序が保たれているから、歩いたり自転車に乗ったりしていても、乗りづらいな、怖いなと思うことがなくて安心していられます」と、治安やインフラの面でも大満足している様子です。

8年前、パリに剣道クラブを創設

 すっかり日本通のフィリップさん。実は、息子さんが日本へ行く前から、日本に縁があったといいます。

「かなり昔のことになりますが、息子が剣道のレッスンに参加したことがありました。そのとき私も誘われて、体験したんです。足さばきがダンスのステップのようで、最初は難しくて苦労しました」

 それでも続けていくうちに、フィリップさんは剣道が好きになったそう。そして、なんと8年前には、パリで剣道クラブを創設しました。

「生徒は少しずつ増えていき、今では7歳から72歳まで、62名が通っています。フランス人の先生に指導してもらっていますが、ときどき日本からフランスへ指導に来てくれることもあります」

 フランスでは、日本の武道のなかでも柔道の人気が高いものの、剣道はまだまだ普及していないそう。防具をそろえる必要があることが大きなハードルになっていると、フィリップさんはいいます。

「日本に来たときは、子どもたちの道着や防具を買いに行きます。フランスだと中古の防具などがないので、竹刀や道着をそろえるのも大変なんです」

 少しでも上達したいため、鍛錬に終わりはないと話すフィリップさん。すでに次回の訪日に目を向けています。

「剣道は日本の武道のマインドを学べるし、姿勢が良くなって健康にもいいので、経験する人が増えるといいと思っています。私自身、剣道を一生続けたいですね。次に来たときは、日本の道場に行きたいと思っています。剣道をするうえでの態度や礼にどうアプローチしているのか、ぜひ見て取り入れたいです」

 これからも、日本の剣道の素晴らしさを広めていってほしいですね。

(Hint-Pot編集部)