Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

ライフスタイル

「フォークの背にライス」「手土産のときの決まり文句」…当たり前だと思っていた“昭和の常識”3選【4月29日は昭和の日】

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

フォークの背にライスをのせるのは良いマナー?(写真はイメージ)【写真:写真AC】
フォークの背にライスをのせるのは良いマナー?(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 4月29日は「昭和の日」。「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」日とされています。昭和の時代には、今も残るものから変化したものまで、さまざまな常識が生まれました。そこで、昭和に生まれた3つの常識を紹介。栄養士で元家庭科教師の和漢歩実さんが解説します。

 ◇ ◇ ◇

フォークでライスを食べるときのマナーとは

○昭和に常識だった「ライスをフォークの背にのせる食べ方」は正しい? いまさら聞けない食のマナー

 洋食店などで、平皿に盛られたライスを提供されることがあります。昭和の時代に生まれ育った世代のなかには、フォークの背にライスをのせて食べるのがマナーだと教わった人も、多いのではないでしょうか。

 どのように食べるのが正しいのか悩むところですが、結論から言うと、フォークの背でも腹でも、どちらにのせてもかまいません。西洋料理には、そもそもライスを主食として食べる習慣がなく、フォークの背にのせるマナーも存在しないためです。このスタイルは、日本で洋食とごはんを合わせる文化が生まれた昭和期に、独自のスタイルとして広まったと考えられています。

 ただし、マナーの基本は、周囲に不快な思いや不安感を与えないように振る舞うことです。ライスをフォークの背にのせて口元に運ぶと、不安定で落としてしまうリスクがあります。その観点から言うと、ライスはフォークの背にのせないほうが良いでしょう。

 平皿に盛られたライスをフォークで食べる際は、フォークの腹の上にこぼれないぐらいの量をのせて口へ運ぶと、食べやすいです。また、ライスが盛られた平皿は、置いたままにしましょう。

「つまらないものですが」 今は通用しない!?

手土産を渡すときに「つまらないものですが」とはもう言わない?(写真はイメージ)【写真:PIXTA】
手土産を渡すときに「つまらないものですが」とはもう言わない?(写真はイメージ)【写真:PIXTA】

○「つまらないものですが」 昭和の決まり文句は失礼? 知らないと恥ずかしい手土産のマナー

 仕事の取引先や知人との集まりなどで手土産を渡す際、昭和生まれの人は「つまらないものですが」と言うのが一般的なマナーと教わった記憶があるかもしれません。これは、品物が本当に「つまらないもの」という意味ではなく、謙遜の意味があるといわれています。

 しかし、「つまらないもの」と言われると「なぜ、わざわざつまらないものを贈るのか?」と違和感を覚える人もいるでしょう。現代では、素直な気持ちを伝えることが重視され、この表現を避ける傾向にあるようです。

 手土産を渡す際は、自分をへりくだって相手を立てるのではなく、よりポジティブな表現を。たとえば「おいしかったので、ぜひ食べてもらいたくお持ちしました」や「おくちに合えばうれしいです」などと伝えると、相手も気持ち良く受け取れるでしょう。