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バブル時代に流行した「ソバージュ」「ワンレン」 今でも通じる? 美容師に聞いた
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昭和から平成にかけてのバブル時代に、女性の間で大流行したヘアスタイル「ソバージュ」と「ワンレン」。今はもう美容院で通じないのでしょうか。バブル時代に青春を謳歌した50代以上の女性が、これからの季節に気をつけたいヘアケアとともに、合同会社サステアの代表で現役美容師の三村浩章さんに伺いました。
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ソバージュとワンレン どんなヘアスタイルだった?
ソバージュとワンレンは、ともに1980年代から90年代頃、女性に大人気だったヘアスタイルです。
そもそも、ソバージュにはフランス語で「野性的な」という意味があります。肩より下の長さの髪全体に、根元から毛先まで均一のパーマがかかっている、ウェーブヘアのロングスタイルです。ちなみに、肩のボブぐらいの長さの髪全体にパーマがかかったヘアスタイルを、当時は「フラッパー」と呼んでいました。
ワンレンとは、「ワンレングス」の略語です。ワンは「1つの」、レングスは「長さ」の意味で、前髪を作らず、すべて同じ長さで切りそろえたヘアスタイルをいいます。ストレートヘアのロングスタイルです。
ソバージュの進化系ヘアスタイルは現在もある
ワンレンは今も王道スタイルなので、「ワンレン」と言って通じる可能性は高いと思います。一方のソバージュは、現在の美容院において、言葉自体がほとんど使われていません。とくに若い世代の美容師は、なじみがないでしょう。したがって、「ソバージュにしてください」とオーダーしても伝わらない可能性が高いです。
とはいえ、ソバージュの進化系ともいえるパーマスタイルは、今も存在しています。違いは、バブル時代のソバージュがワンレンにパーマをかけていたため、裾広がりのAラインのシルエットだったのに対し、今はレイヤーを入れるなどすることでニュアンスをつけている点です。
たとえば、カットで毛量調節をして透け感のある大きめのウェーブにしたり、襟足を軽くしたウルフカットにウェーブをかけて動きを出したり、前髪にも少しきつめにパーマをかけたりするなど、バリエーションが豊富です。こうした近年のカットスタイルにウェーブをかけるものを、「ネオソバージュ」と表現することもあります。
ネオソバージュでボリュームアップ、ワンレンで小顔効果も
バブル時代にソバージュやワンレンにしていた世代で、今、髪にボリュームがないと悩んでいる方は、ネオソバージュがおすすめです。ウェーブで、髪に適度なボリュームが出ます。動きも出るので、アクティブなイメージになっておしゃれです。軽い癖毛の方も、レイヤーを入れたスタイルにパーマをかけると逆に落ち着くので、まとまりやすくなるでしょう。
前髪がなく髪が横に落ちるワンレンは、顔のボリュームが少し気になっている方におすすめです。両サイドに髪がかかってくるので、縦長の印象になり、小顔効果が期待できます。
これから日差しが強くなってきます。肌には日焼け止めをしっかり塗っているのに、髪は無防備のままの方が意外に多いかもしれませんが、紫外線は髪にとっても良くありません。髪が日焼けすると、カラーの持ちが極端に悪くなりますし、パサつきの原因にも。髪のUVスプレーを使って、しっかりケアしていただきたいと思います。いつまでも健やかな髪をキープしていきましょう。
合同会社サステア・CEO。hair make /COUR代表。滋賀県美容組合副理事長。シャンプーソムリエの資格を持つ現役美容師。今までに向き合ったお客様の数、延べ12万人以上。高校卒業後、兵庫県神戸市のサロンに勤務。その後、滋賀県彦根市にCOURを出店。ヘアショー、各種セミナー、神コレのヘアメイク、雑誌のヘアメイク、メーカーのプロダクトの企画テストなどをこなす。また、シャンプーオタクが作ったリペアシャンプー「サステア」をECサイトにて販売中。
(Hint-Pot編集部)