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「ショーヘイの味がするよ」アメリカ人が日本で感動 大谷翔平ファンの楽しみ方 “新名物”にも舌鼓
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ドジャース大谷翔平選手の活躍は日本を訪れる外国人観光客の動向にも大きな影響を与えています。米ロサンゼルス在住のハリウッド映画監督ドン・ハリスさんはドジャースの大ファン。4回目の来日では都内を独自の方法で楽しみ、最後は“大谷の味”にも挑戦しました。詳しい話を聞きました。
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大谷翔平ファンならではの日本の楽しみ方

ハリスさんは、現在、自身3作目の映画『The Mad Batter』(邦題は未定)を制作中。公道での自動車レースの危険性を訴える物語で、撮影の準備を着々と進めています。
「うまくいっています。とてもいい脚本が完成しました」
国内外問わず、自動車への関心が高いハリスさんですが、もう一つ興味を持っているのが野球です。
子どものころはワシントンD.C.で育ち、セネターズ(現在の本拠地チームはワシントン・ナショナルズ)のファン。「父がよく野球の試合に連れて行ってくれました。だから、私はいつも野球が大好きです。一番好きなスポーツです」と語りました。
ロサンゼルスに引っ越したのは1972年。それからはドジャースがお気に入りのチームです。
「初めてドジャースタジアムに行ったとき、『ああ、これが私の新しいチームだ』と思いました。この場所が大好きで、1972年にドジャースのファンになったんです」
球場までは自宅からもそう遠くはありません。
「家からドジャースタジアムまでは渋滞がなければ1時間ちょっとです。渋滞するともっとかかることもありますが、だいたい1時間です」
年に数回はスタジアムで観戦しており、50年以上にわたり、応援し続けています。
そんなハリスさんが今、注目してやまないのが大谷です。
「ショーヘイのファンでもあるんです。3年間、アナハイム・エンゼルスに行って、彼のホームランを観戦していました。彼が全米ナンバーワンのホームランを打つのを見ました」
応援してきた日本のスターがドジャースに。昨シーズンの大活躍を見れば、これほどうれしいことはないでしょう。
今回の来日では、楽しみ方も大谷ファンならではでした。
実は都内では、いたるところで“大谷”と遭遇するチャンスがあります。
上野駅の横を通りかかったときでした。
「ほら、あそこにショーヘイがいる!」
身を乗り出して見つめたのは、デパートの側面に掲示された巨大広告です。日本人なら、チラ見する程度かもしれませんが、ハリスさんにとっては、見たこともない大谷の姿です。すかさずカメラに収めて、「いい写真が撮れたよ」とうなずきました。
そしてこの日はどうしても行ってみたいと熱望した場所がありました。
「ショーヘイがホームランが打った場所。ええ、とても有名です。私にとっては特別な出来事でした。なぜならドジャースファンだからです」
到着したのは、水道橋の東京ドームでした。
3月19日に行われたドジャース開幕第2戦で、大谷は第1号ホームランを右中間スタンドに運びました。
「テレビで観戦しました。早起きして見ることができました。ボールが屋根に当たったように見えました」
この日は日中で、イベント等は行われていませんでした。しかし、ハリスさんはその場にいるだけでなんだかうれしそうです。さらに、敷地内で再び大谷の看板を発見。今度はエプロン姿で迎えてくれました。
日本でかみしめた“大谷の味”に大満足!
「そうそう、それから4月3日の私の誕生日に、ショーヘイがホームランを打って試合に勝ったんです。それはすごいことでした」
第3号はサヨナラホームラン。ハリスさんは日本で誕生日を祝っていたため、最高のプレゼントになったそうです。
「テレビのアナウンサーはみんな日本語を話していました。ええ、言葉は分かりませんが、スコアが発表されるときは、アナウンサーなしでも試合を追うことができました。だって、野球はアメリカでも日本でも、韓国でも、どこでもルールは同じなんですから」
たっぷりと思いを語ったハリスさんは、東京ドームを後にすると、新宿へ移動。大谷が来日時にSNSに投稿して話題になった“新名物”も試食しました。
1970年、ダスキン創業者の鈴木清一さんがミスタードーナツ・オブ・アメリカ社との事業提携で創業したミスタードーナツです。翌71年に1号店を出店すると、日本で人気となり、今では全国に1016店を展開。独自の発展を遂げました。
ファンであれば、誰しもが同じものを食べてみたいと思うもの。ハリスさんは投稿にもあったポン・デ・リングに舌鼓を打ち、「ショーヘイの味がするよ」とにっこり。大満足の1日となりました。
(Hint-Pot編集部)