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「本当に独身の日本人男性に出会えるのか?」 イギリス移住した日本人女性の恋愛事情 マッチングアプリを使い始めたワケ

公開日:  /  更新日:

著者:Moyo

海外での出会い事情は、日本とどう違う?(写真はイメージ)【写真:Getty Images】
海外での出会い事情は、日本とどう違う?(写真はイメージ)【写真:Getty Images】

 日本でも、いまや一般的になった「マッチングアプリ」での出会いや結婚。欧米では「デーティングアプリ」として、日本より少し前から“一般的な出会いの手段”として受け入れられているようです。現在の使い方やトレンドに、日本との違いや共通点はあるのでしょうか? ひょんなことからイギリスに移住、就職し、海外在住歴8年を超えたMoyoさんが綴るこの連載。第56回のテーマは「海外でのデートや出会い」です。

 ◇ ◇ ◇

海外のデーティングアプリはハードルが低かった

「Pairs(ペアーズ)」「with(ウィズ)」「Omiai(オミアイ)」「ゼクシィ縁結び」などの有名なものから、最近登場した「バチェラーデート」まで、現在の日本にはさまざまなマッチングアプリがありますよね。また、アプリだけでなく、街コンや出会い系イベントなども盛んに開かれています。

 その最終的な目的は「結婚」だという人が多いと思います。でも、ひと昔前はそういったアプリやイベントでカップルになったり、結婚したりするに至っても、そうした場所で出会ったと言わない傾向がありました。どこか恥ずかしさや抵抗感があり、オープンに語ることをためらう人が多かったと記憶しています。

 そんな印象をぼんやり持ちながら渡英した約8年前。驚いたのは、イギリスではマッチングアプリで出会ったことを包み隠さずに話していることでした。

 友人や知り合い、職場の同僚まで「今日は○○(アプリ名)で出会った人と、ごはんに行ってくる」「このアプリはあんまり良くない」など、いろいろな情報を交換するのが普通。職場であってもいつでも聞く話題でしたし、アプリを使って積極的にいろんな人と会っているハウスメイト(ルームメイト)もいたので、日本に比べて、マッチングアプリを利用するハードルがあまり高くない印象を受けました。

日本でもマッチングアプリの出会いが増加

 とくに興味を持っていなくても、こういった出会いに関する話題は、常に自然と耳に入ってきます。そのため、アプリの使い方や欧米特有のデーティングの進め方などを、いつの間にかなんとなく理解していました。

 また、デーティングアプリを交際や結婚目的だけでなく、本当に友人の輪を広げたり、カジュアルなワンナイト目的で使ったりしている人が多かったのも印象的です。そんなゆるい感じで使ってるんだなと、勉強になることもありました。

 そうしてイギリスで数年を過ごしていると、日本の友人からも、アプリで出会った人と意気投合してカップルになったり、結婚したりしたという報告が増えていきました。

 とくに、どちらかといえば何事も慎重派な10年来の友人が、マッチングアプリで知り合った人と出会って数か月で結婚すると聞いたときは、けっこう驚きました。そして、そのニュースを聞いたとき、こちらの生活や仕事にも慣れ、あっという間に時間が経っていることに気づきました。

 私は、イギリスの大学などを出ているわけではありません。そのため、友人や知り合いは、ほとんどが職場で出会った人たちかハウスメイトで、本当に数えるほどしかいませんでした。日本でいう、仕事と家の往復だけのような暮らしを送っていたところ、日本の友人の結婚のニュースになるほどと思ったのです。

 その頃は、確かコロナ禍もあり、今までとはまったく違う在宅勤務の生活にシフトしていました。そのぶん時間に少しゆとりができて、これからのことを考えるいい機会になったのです。

 イギリスに来てから、「女性は○歳までに結婚しなきゃ行き遅れだ」といった、いろいろな固定観念や思い込みから解放されてきた実感もありました。というのも、イギリスにはそうした共通の認識がまったくなく、本当に人それぞれです。十数年以上も結婚せずにカップルで過ごして、すでに子どもも一緒に育てているなかで、改めて結婚するカップルなどもいます。

 そこで、実際問題、知り合いや出会いを増やすチャンスでは? と思い、今動こう! とマッチングアプリに登録することにしたのです。