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「すっかりアメリカ人なのね」 ハワイで子育てをする日本人ママ 喜ぶ一方で複雑な心境になった習慣とは

公開日:  /  更新日:

著者:i-know

働く親に重宝されているスクールバス。アメリカでは低学年の子どもが家にひとりでいることは禁止されているため、帰宅後、必ず保護者が在宅していなければならない【写真:i-know】
働く親に重宝されているスクールバス。アメリカでは低学年の子どもが家にひとりでいることは禁止されているため、帰宅後、必ず保護者が在宅していなければならない【写真:i-know】

 アメリカ・ハワイのロコ(地元民)と結婚し、現地で2人の子どもを育てている45歳・主婦ライターのi-know(いのう)さん。小学2年生の7歳男児(通称・ロコ男)と、飛び級でキンダーガーデンに進級した4歳女児(通称・ロコ美)のふたりは、夏休み中に一時帰国し、日本の幼稚園や小学校へ通っていました。その経験を通して、このコラムでは日米の子育てや、i-knowさんがそれぞれの学校生活で「ここが変だよ」と感じたこと、逆に「いいね!」と思った点などを紹介します。第11回は「ハワイの小学校にあって、日本の小学校にない5つのこと」です。

 ◇ ◇ ◇

小さな子どものひとり歩きは認められていないアメリカ

 ハワイ(アメリカ)では、小さな子どものひとり歩きが禁止されており、日本のように小学1年生がひとりで学校へ行くのも禁じられています。そのことから、ハワイの小学校にあって、日本の小学校にないことの1つ目はスクールバスです。

 約10年前、アメリカ人の夫が日本の小学生の通学風景を見た際、「これほど日本は安全ってことなのか……」と、目を丸くして驚いていました。また、日本旅行から帰ってきたアメリカ人が、旅の一大トピックとして「小さな子どもがひとりで電車に乗っていた!」と述べるのは、けっこう“あるある”な話です。

 ハワイでひとり歩きができる年齢は、法律で定められてはいません(州によって違います)。だいたい10歳前後から、ひとりで学校に行くことや、学校から帰ってひとりで家にいることが容認されています。

 10歳前後というと、小学4~5年生。高学年の子どもは徒歩や自転車で学校に行ったり、なんとキックボードやスケートボードで通ったりしている子も見かけます(ひとり歩きより危険なような……)。

 ロコ男が日本への一時帰国中に通っていた学校は、家から徒歩2分で、通学路がすべて見渡せる場所にあったので安心でした。もし、子どもの姿が見えなくなる立地だった場合、こうしたアメリカの習慣もあって一緒に学校に通ったことでしょう。

ハワイの通学は3つの方法が一般的

 日本はアメリカに比べて安全とはいえ、一度アメリカの習慣が身についてしまうと、低学年の子どもをひとり歩きさせるのは勇気がいります。何より、アメリカ人の夫がひとり歩きを許しません。

 ハワイにおいて低学年の子どもの送迎には3つの方法があり、親が車で送っていくか、親と一緒に徒歩で歩いていくか、スクールバスを利用するかのいずれかです。スクールバスを利用するには、家から学校まで1マイル(約1.6キロ)以上離れていることが条件。費用は2か月72ドル(約1万200円)で、片道利用もOKです。

 学校の始業時間は午前8時ですが、午前7時から学校に入ることができて、カフェテリアで朝食を取ることもできます(1.10ドル=約156円。収入に応じて無料または減額)。共働き家庭には、ありがたいサービスですよね。