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「駆動部への巻き込みや、周りが見えないこと」が原因で事故に 雨の日の自転車で注意すべきこととは
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通勤や子どもの送り迎えなど、雨の日でも自転車に乗る機会は意外と多いもの。傘差し運転は交通違反なので、レインウェアを着用する人が多いでしょう。しかし、着方を誤ると、思わぬ事故につながることもあります。独立行政法人国民生活センターは公式X(ツイッター)アカウント(@kokusen_ncac)で、レインウェアを着用して自転車に乗る際の注意点を呼びかけています。
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「フードの調整装備を正しく使用しましょう!」
自転車用のレインウェアの形はさまざま。上下一体でコートのように着るコートタイプや、上着とズボンが分かれているスーツタイプ、頭からかぶって着るポンチョタイプなどがあります。
自転車のタイプに合わせて選んだレインウェアでも、走行中に一部がタイヤに巻き込まれるなどして、思わぬ事故が発生する場合もあるので注意が必要です。同アカウントは、動画を添えて「使用する前に、レインウェアと自転車の駆動部が接触していないか確認しましょう!」と呼びかけています。
さらに、同センター公式ウェブサイトのリーフレット「自転車でのレインウェアの使い方に注意!」では、注意点を詳しく紹介しています。
たとえば、ポンチョタイプのレインウェアを着用して、前かカゴ荷台のない自転車で走行した場合、裾が車輪に接触するおそれがあります。そのまま気づかずに運転し続けると、裾がブレーキ付近に巻き込まれる可能性も。
また、前カゴを覆えるように前側が長くなったロングポンチョタイプの場合、風が強いときは前側の裾が舞い上がって、視界が遮られてしまうこともあります。着用時は前カゴ用留め具を正しく使用して、裾の固定を忘れずに。また、風が強い日は着用しないようにしましょう。
スーツタイプであっても、ズボンの裾などに付属したドローコードが巻き込まれてしまうこともあります。乗る前に裾口をしっかり調節し、ドローコードは短く結んで、巻き込まれないようにしましょう。
3割以上がレインウェアを着て自転車を使用した際に危険を感じた
さらに、レインウェアのフードをかぶるときは、左右の視界が遮られないように注意を。投稿では「フードの調整装備を正しく使用しましょう!」と呼びかけ、フード調節機能を「使用した場合」と「使用しない場合」を動画で説明しています。
フード調整機能を使用した場合、フードと顔が密着し、首を動かしても視界が確保できます。一方、使用していないとフードと顔が密着しないため、顔の動きにフードがついてこず、視界を遮られてしまうことがあるようです。
ちなみに、国民生活センターが行ったアンケート調査結果によると、自転車運転時にレインウェアを使用する1147人に対して、過去5年以内で自転車運転時にレインウェアが原因で危ないと思った人は、36.4%という結果に。また、5.2%の人が実際にけがをした経験があります。そして、危ないと思った、けがをした原因は「周りが見えなかった」「雨具が巻き込まれた、または、巻き込まれそうになった」でした。
レインウェアを着用して自転車に乗る際は、正しく着用できているかをしっかり確認して、安全に気をつけましょう。
(Hint-Pot編集部)