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「ずいぶん渋い観光地に行ったなぁ」 日本人がハワイのママ友に聞いて意外に感じた人気の観光スポットとは
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海外からの観光客が増加の一途をたどっている日本。外国人が日本のどんな場所に興味を持っているのかを知れば、新たな発見があるかもしれません。アメリカ・ハワイのロコ(地元民)と結婚し、現地で2人の子どもを育てている46歳・主婦ライターのi-know(いのう)さん。日本は、ロコにも人気の旅行先です。日本人にとっては“意外”な、ロコに人気の観光地やアクティビティとは――前回の東日本編に続き、第53回は「西日本編」をご紹介します。
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ハワイの人が惹かれる意外な場所
ハワイのロコたちに、空前絶後の日本旅行ブームが到来! 人気の観光スポットである東京ディズニーリゾートはもちろんのこと、大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパン、そして京都のお寺や神社を基本として押さえているようです。
しかし、友人たちが訪れるそれ以外の場所は、私にとって意外ともいえるところばかり。独身時代に、国内外さまざまな有名スポットへ旅行した私でも、驚かされることがあります。
というわけで、今回は「日本人はあまり行かない!? ロコが愛する日本の観光地・西日本編」です。
○和歌山県の宿坊
私の周りで、お寺の宿泊施設である宿坊に泊まったことがある日本人は、1人しか知りません。しかし、ハワイの友人からは、宿坊に泊まった話をよく聞きます。
それは、日系・中国系アメリカ人が多く、仏教を信仰している人が多いから。まさに“聖地巡礼”として、和歌山県の高野山を訪れるのです。ある中国系ママ友は、小さな子どもたちを夫に預けて宿坊に滞在し、精進料理や写経、朝のお勤めを満喫。「とても充実した、ひとり時間だった!」と、大満足していました。
○山口県の錦帯橋
ある日、図書館で目の前に座った日系アメリカ人のおじいさんが「錦帯橋」と書かれたTシャツを着ていて、「ずいぶん渋い観光地に行ったなぁ」と驚きました。木造で造られた錦帯橋は、5連アーチが美しい山口県の観光名所ですが、日本人でも行ったことがない、聞いたことがないという人は多いかもしれません。
おじいさんに話を聞いてみると、「私の祖先は昔、山口県からハワイに来た移民です。山口県で暮らしている親族を訪ねた際、錦帯橋に行きました」とのことでした。
1900年前後にハワイへ移住した日本人は、広島県、山口県、熊本県などの出身者が多くを占めていたといわれています。彼らの子孫で、現在ハワイで暮らしている日系5世・6世は、自分のルーツを知るために西日本を旅する人がとても多いです。