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納豆のタレを入れるタイミング 混ぜる「前」と「あと」で栄養は変わる? 相性の良い食材とは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

納豆は健康に役立つ成分がたっぷり(写真はイメージ)【写真:写真AC】
納豆は健康に役立つ成分がたっぷり(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 7月10日は納豆の日。納豆はよく混ぜてから食べるとおいしいといわれますが、意外に迷うのがタレを入れるタイミングです。タレは、混ぜる前に入れるのが良いのか、それとも混ぜたあとが良いのか、正解はあるのでしょうか。また、入れるタイミングによって栄養面に違いがあるのかも気になるところ。栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。

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タレを入れるタイミングで食感に変化が

 結論からいうと、タレは、納豆を混ぜる前に入れても、混ぜたあとに入れても、栄養面で違いはありません。一番の違いは、食感です。味覚には個人差はありますが、一般的にはタレを先に入れてから混ぜるよりも、混ぜたあとに入れるほうが、ふわふわとした食感になって納豆の旨味を感じやすいといわれています。

 これは、納豆のネバネバに含まれるポリグルタミン酸に理由があります。ポリグルタミン酸とは、うま味成分のひとつグルタミン酸が結合したもの。納豆を混ぜることで粘りが増すと、さらにおいしく感じると考えられています。ただし、納豆を混ぜる前にタレを加えると、粘りが強く出ません。粘りを出したいのであれば、混ぜたあとにタレを入れたほうが良いといえます。

 タレを入れるタイミングに正解はありません。好みによって、混ぜる前でも、混ぜたあとでも、おいしいと感じる食べ方で楽しむのが良いでしょう。

納豆と合う! タレの代わりにしたい調味料や食品とは

 タレの代わりに、納豆に合わせたい調味料や食品を紹介します。納豆を混ぜる前でも混ぜたあとでも、好みでプラスしてみてください。

○みそ+酢
 みそは、納豆と同じ大豆発酵食品で、酵母や乳酸菌、麹菌などを含み、生活習慣病のリスクを下げることも期待される伝統食です。そこに、腸内環境を整え、納豆の鉄やカルシウムの吸収率も高める酢をプラスします。野菜やショウガなどが入っている金山寺みそや黒酢もおすすめです。

○細かく刻んだ漬け物
 キムチなどの白菜漬けは、乳酸菌や食物繊維が含まれているため、納豆とダブルの効果で腸内環境を整えるのに役立ちます。キュウリのぬか漬けは、疲労回復のビタミンと呼ばれるビタミンB1や抗酸化作用のあるビタミンE、カリウムも含むので、暑さでバテやすい時期に良いでしょう。

○オリーブオイル+塩
 オリーブオイルは、血中LDL(悪玉)コレステロールの低下に役立つオレイン酸が豊富です。納豆のナットウキナーゼには血液をサラサラにする働きがあるため、組み合わせることでより高い栄養メリットが得られるでしょう。骨の健康をサポートする納豆のビタミンK2の吸収率もアップ。塩は、ミネラルがバランスよく含まれている天然塩がおすすめです。

○チーズ+しょうゆ
 チーズも発酵食品のひとつ。腸内環境を整えるほか、骨の形成に欠かせないカルシウムも含みます。納豆のビタミンK2と相性が良い組み合わせです。しょうゆをほんの少し加えることで、旨味やまろやかさがアップします。チーズは、種類によっては脂質が多く、エネルギーが高いものもあるので、カロリーを気にする人には不向きかもしれません。パルメザンチーズが合わせやすいでしょう。

 ほかにも、納豆独特の味が苦手な方は、マヨネーズを使うと食べやすくなります。市販のポン酢や梅肉などもさっぱりと食べられるので、暑い季節にぴったりです。