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「できればもう一度観に行きたいです」 69年続いた老舗青果店が閉店→“ねこ店長”との別れを惜しむ声が続々

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

店頭に座る“ねこ店長”のめいちゃん【写真提供:Mei-chan@めいちゃん(@kikuyanomeichan)さん】
店頭に座る“ねこ店長”のめいちゃん【写真提供:Mei-chan@めいちゃん(@kikuyanomeichan)さん】

 昭和の面影を残す、神奈川県横浜市にある鶴ヶ峰商店街。豆腐店や精肉店など、昔ながらの個人商店が軒を連ねるなか、7月31日、69年の歴史に幕を下ろした老舗青果店があります。そこには、“ねこ店長”として親しまれている看板ねこの「めい」ちゃんの姿が。最後のお別れとして多くの人が「会いに行きたい」と、X(ツイッター)で大きな話題になっています。飼い主さんに詳しいお話を伺いました。

 ◇ ◇ ◇

青果店のカウンターで猫じゃらしに夢中になる“ねこ店長”

「閉店を名残惜しんで来てくれた みにゃさんこんな姿で失礼 かわいい坊ちゃんが、ぼくの写真を素敵にしてくれました 今週もありがとうございました」

 そんなコメントとともに投稿された写真には、店先のカウンターに横たわる、めいちゃんが写っています。めいちゃんは前脚を伸ばして、ねこじゃらしに夢中な様子。リラックスした楽しげな雰囲気が伝わってきます。

 投稿には2000件以上もの“いいね”が集まりました。リプライ(返信)には「めい店長さんが愛らしい」「できればもう一度観に行きたいです」など、多くの声が寄せられています。

ネズミ被害に悩んでいた頃にお迎え 看板ねこになっためいちゃん

お客さんにねこじゃらしで遊んでもらうめいちゃん【写真提供:Mei-chan@めいちゃん(@kikuyanomeichan)さん】
お客さんにねこじゃらしで遊んでもらうめいちゃん【写真提供:Mei-chan@めいちゃん(@kikuyanomeichan)さん】

 めいちゃんがいるのは、鶴ヶ峰駅を降りてすぐにある、鶴ヶ峰商店街の喜久屋青果店です。お店に出るようになったのは9年前。推定生後3~4か月ほどの頃でした。

「ネズミの被害に悩んでいたときに、多頭飼育崩壊により保健所に収容される予定のねこがいると知りました。そこで、めいちゃんをお迎えすることにしました」

 飼い主さんのおうちには、ほかに6匹のねこがいます。そのうちの2匹が「みい」ちゃんと「むう」ちゃんだったことから、ま行の名前を授けようと考え、現在の名前になりました。

インスタグラムやYouTubeでも大人気

 今ではインスタグラムアカウント(kikuya.seikaten)のフォロワーが7万人を超えるほど、有名になっためいちゃん。その一日はまさに、自由気ままな“ねこ店長”そのものです。

「午前中は開店作業を横目に毛づくろいしたり、冬だと向かい側で日向ぼっこをしたり、気ままに過ごします。お昼頃はレジ近くで寝ていることが多いです。会計台のところは風通しが良いので気に入っているようです」

 そして、閉店後は飼い主さんに甘えて肩に乗ったり、飼い主さんがバックヤードで横になっているとお腹の上に乗ったりしているそう。そんな愛らしいメイちゃんの様子は、YouTubeチャンネル【公式】KIKUYAのめいちゃん Mei-chan 【official channel】でも紹介しています。

 たくさんの人に愛されてきためいちゃん。ところが、7月末の閉店とともに、めいちゃんも看板ねこを引退することが決まりました。閉店を前に、7月中は連日、多くの常連客やねこ好きの人たちが別れを惜しんで、喜久屋青果店を訪れました。

 そんな声に応えるように、飼い主さんは最後のあいさつと感謝を込めて、閉店後の8月9日(土)~16日(土)の8日間、めいちゃん祭りを開催。めいちゃんは不在ですが、めいちゃんの写真展のほか、ムービーの上映(おうちの子になっためいちゃんの様子など)や、オリジナルグッズの販売が行われる予定です。

 長年、地域に愛され続けてきためいちゃんを感じられる、最後のチャンスになりそうです。

○取材協力:Mei-chan@めいちゃん(@kikuyanomeichan)さん

(Hint-Pot編集部)