どうぶつ
「朝まで持たないかもしれない」 瀕死の状態で保護された子ねこが2日目で丸まって寝る姿に「ほっとしました」「安心しておやすみよ」の声
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子ねこにとって、丸くなって眠ることは安心している証拠とされています。警戒しているときや体調が悪いときは、なかなかリラックスした姿勢で眠ることができません。X(ツイッター)では、保護されてから2日間眠れずにいた子ねこが、ついに丸くなって眠る姿を見せた投稿が2.7万件もの“いいね”を集めて話題になっています。小さな命が見せた信頼の瞬間に、多くの人が心を動かされたようです。子猫を保護したSAVON’S BAKE FACTORY TAMAYURAN(@kyoto_tamayuran)の店主、大村さんに詳しいお話を伺いました。
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トイレで初めて見せた安心の寝姿 「ほっとしました」
「タタンちゃん、保護して2日間、こんなふうに丸くなって寝ることがなかった。赤ちゃんなのに……やっと丸くなって寝ている。ほっとしました」
そんなコメントとともに投稿された写真には、小さなねこがトイレの中で丸くなり、すやすやと眠っている姿が写っています。背中の模様とふわふわした毛並みが印象的で、まだ幼さが残る体つきです。これまで警戒していたのか眠りが浅かったようですが、この日は初めて心を許したように丸まって眠れたようです。
この投稿がXに公開されると、2.7万件もの”いいね”が集まりました。リプライ(返信)には「健やかに育っておくれ」「よかった 安心しておやすみよ そんで腹いっぱい食べなよ」「トイレって落ち着くのかな」などの温かいコメントが寄せられ、多くの人が子ねこの回復を喜んでいます。
母ねこに置き去りにされてしまったタタンちゃん

投稿したのは、京都の平安神宮から徒歩5分にある築130年の防空壕をリノベーションした町家カフェ「SAVON’S BAKE FACTORY TAMAYURAN」を経営する大村さんです。きっかけは、お店の常連さんから、とあるマンションのメーターボックス内にいる子ねこを「どう保護したらいいかわからない」と相談を受けたことでした。
そのメーターボックスでは、もともと野良ねこが3匹の子ねこを育てていましたが、人に気づかれたことで、母ねこは子ねこたちを別の場所へ移動させることに。しかし、マンション管理組合から「ねこがメーターボックスに入らないように」という通達が出され、住民が様子を見るようになったことで、母ねこは1匹だけ連れて行くタイミングを逃してしまったようです。
取り残された子ねこは必死に鳴き続け、その声を聞いた常連さんが、ねこの保護に慣れている大村さんに相談したのです。大村さんは洗濯ネットを使って保護しましたが、子ねこは手で抱き上げて保護できるほど衰弱していたといいます。保護をしたマンションが、タルトタタンの有名店があるマンションだったことから、「タタン」ちゃんという仮の名前をつけました。
「保護時のタタンちゃんは元気もなく、左目が完全に膿が溜まって塞がっていました。全身にかなりのノミが寄生しており、耳、鼻、歯茎が真っ白で貧血を起こして、ねこ風邪も引いている状態でした」
