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イタリア人「木で作られたというのが信じられない」 日本で感動と驚き 「私にも通れた」という歴史的建造物とは
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日本各地に点在する神社仏閣や伝統的な建物は、日本人だけでなく、多くの外国人観光客を魅了し続けています。訪日経験があるイタリア人女性もそのひとり。日本のある建造物の魅力に圧倒されたといいます。いったい、何に心を奪われたのでしょうか。
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初めての日本で出合った、木造建築の美しさ
イタリア・ペルージャで暮らすレナ・ボサーツさん。2024年に、初めて日本を訪れました。3週間の滞在で、大阪や京都、奈良をめぐる、充実した旅を経験したそうです。とくに印象深い場所は奈良でした。その理由は、イタリアでは見たことがないような建造物に出合ったからだといいます。レナさんは、当時を次のように振り返ります。
「お寺がとても気に入りました。東大寺が木でつくられたというのが信じられないほど、見事でとても感動しました。大仏殿では柱くぐりにも挑戦したんです。子どもしか通れないと聞きましたが、私にも通れました」
東大寺の大仏殿は、高さ約49メートル、幅約57メートルの巨大な木造建築で、世界最大級の木造建造物として知られています。1300年近い歴史を誇り、幾度もの戦火や自然災害により焼失しながらも再建を重ね、その威容を保ち続けています。
壮大なスケールだけではなく、釘を使わない伝統的な木組み技法や、自然と調和するたたずまいなどが多くの人を惹きつけています。
ヨーロッパの建築に慣れ親しんだレナさんにとって、日本の木造建築は驚きの連続だったようです。また、これまでに触れてきたものとの違いも、うれしい発見になりました。
「イタリアでは、古い建物は石のものが多いですが、日本は木でつくられているのが興味深いです」
イタリアの歴史的建造物といえば、コロッセオやパンテオンなどといった、石造りの重厚な建築が有名です。一方、日本には木の温かみと柔軟性を活かし、地震などが多い風土の中でも受け継がれてきた伝統的な建物が数多く存在しています。
初めての日本で、木造建築の奥深さに触れたレナさん。再び日本を訪れた際には、さまざまな伝統的な建造物に触れ、新たな日本の魅力を発見できると良いですね。
(Hint-Pot編集部)
