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「それでファンになってしまった」 カナダ人万博スタッフが日本を何度も訪れる理由 虜になった日本のスポーツとは
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世界中から多くの人々が訪れた2025年大阪・関西万博も、会期終了まで残すところ1か月を切りました。終了を目前に、ますますにぎわう会場では、多くの外国人スタッフが活躍しています。「再生(Regeneration)」をテーマに掲げ、専用タブレットを使ったAR技術によって、カナダの壮大な自然や先進的な都市を没入体験できるカナダパビリオン。その運営を支えるスタッフの一人、コーディネーターのジュリアさんは、日本の伝統文化にすっかり魅了されているそうです。はたして、彼女を虜にしたものとは何なのでしょうか。
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カナダ・ユーコンからたびたび訪日 魅了された日本の伝統的文化
ジュリアさんはカナダ最北部のユーコン準州出身。現在は、カナダパビリオンでスタッフのコーディネーターとして勤務しています。今回で「6、7回目の来日」だそうで、日本語の勉強にも熱心に取り組んでいる日本通のひとりです。
ジュリアさんが日本に興味を持ったのは、日本の伝統的なスポーツがきっかけでした。
「もともとNHK Worldのニュースハイライトなどが好きなのもあって、カナダの家でNHK Worldを見ていたら、新横綱になった稀勢の里を見たの。それでファンになってしまって、それから2年に1度くらいの頻度で大相撲を見るために日本に来ているの」
稀勢の里(現在は二所ノ関親方)は、2017年に横綱に昇進した力士で、日本出身力士としては19年ぶりの横綱誕生として大きな注目を集めました。ジュリアさんはその瞬間をカナダで見て、すっかり相撲の魅力に取り憑かれてしまったのだそうです。
「今回の滞在では7月の名古屋場所に行きたかったのけど、チケットはあっという間に完売してしまったの。東京や大阪、福岡の本場所には足を運んだことがあるから、ぜひ名古屋場所も体験してみたかったけど……残念だったわ!」
とくに外国人観戦客の増加は顕著で、現在、本場所を訪れる人のおよそ2.5~3割を占めているそうです。こうした海外からの相撲人気の高まりを受け、ジュリアさんのような熱心なファンにとってもチケットの確保は困難になっています。
「相撲がきっかけで日本語も勉強し始めた。どうやって大相撲ができたのか、日本の歴史にも深くかかわっていて、そういうのはとても興味深い。今の推しは高安。茨城出身で、珍しく本名が四股名なのよ」
相撲や力士への知識もすらすらと語るジュリアさん。推し力士の話題になると表情もいっそう楽しげで、その熱心さから相撲への愛情が伝わってきました。万博終了後も、ぜひまた日本へ遊びに来てほしいですね。
(Hint-Pot編集部)
