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17歳での結婚報告が大炎上、「子どもが子どもを…」批判に反論も “キャリアと子育て”両立目指す早婚女性の選択

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム・佐藤 佑輔

17歳で結婚、18歳で出産という半生について、偏見の目で見られることも

 三石さんの両親は本人同士の意思を尊重してくれた一方、難色を示していた相手側の両親は夫が粘り強く説得。民法改正が間近に迫った22年3月、17歳と21歳で入籍を果たします。その後、程なくして妊娠が判明。18歳を迎えた同年12月に、第一子となる長男を出産しました。現在は2歳になる息子を自宅保育する傍ら、夢だった大学進学と司法試験合格を目指し、勉学に励む日々を送っています。

「中学の授業で職業調べ学習を行って以来、官僚など国の中枢に関わる仕事に憧れを持っていました。事件オタクで刑法にも興味があり、今は刑事事件専門の弁護士になるのが目標です。子どもが3歳までは自宅保育したいという思いがあり、来年から幼稚園に通わせて法学部を受験、司法試験は予備試験をパスする最短コースで、司法修習も含めて20代のうちに弁護士に……という計画を立てています。

 今の日本では就職してから結婚・出産という流れが一般的ですが、それだと女性はキャリアに空白期間が生まれてしまいます。かといって若くして結婚しても、経済的な理由でなかなか子どもを持てない。男女とも育休取得し、気兼ねなく職場復帰できるようになるのが、一番理想的な世の中の在り方だと思っています」

 しっかりとした考えを持った上での決断でしたが、17歳で結婚、18歳で出産という半生について、偏見の目で見られることもあると三石さん。インフルエンサーとしての活動も再開しており、今年、SNSで結婚4年目であることを報告したところ、「17歳で結婚ってどうなの?」「学生結婚を美談にすべきではない」など、批判の声が殺到しました。三石さん自身、特殊な経歴であることは自覚しながらも、「早くして結婚をするのは何も悪いことではない。自分では正しい選択をしてきたと思っています」と口にします。

「事情を知らない方から、考えなしの結婚だと思われるのは仕方のない部分もあります。ただ、若いから子育ての責任感がない、子どもが子どもを育てているという批判は違う。責任感は年齢ではなく、その人個人に付随するものです。10代でもしっかりした親もいれば、30代、40代でもネグレクトしたり、我が子を手にかけてしまう親もいる。年齢を理由にした批判は間違っているのではないかなと。

 私が未成年だったことで、夫に対する誹謗(ひぼう)中傷もありますが、当時大学4年で就活、卒論、バイトに加えて子育てまで関わってくれた夫が、誰よりも一番大変だったはず。その上私の学費まで工面してくれるといった夫を、事情も知らずに悪く言うことは控えていただければと思います」

 厚生労働省が発表する人口動態統計によると、2023年の平均初婚年齢は夫が31.1歳、妻が29.7歳。妻の平均初産年齢は31歳となっています。女性の社会進出と、それに伴う晩婚化、少子化が続く時代、結婚や出産がキャリアの妨げにならない制度の拡充が求められています。

(Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム・佐藤 佑輔)