カルチャー
カナダ人が日本人とのデートでカルチャーショック 「それは話すことじゃない」と言われて驚いたこととは
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世界中から多くの人々が訪れた2025年大阪・関西万博も、閉幕まで残すところあとわずかとなりました。終了を目前に、ますますにぎわう会場では、多くの外国人スタッフが活躍しています。「再生(Regeneration)」をテーマに掲げ、専用タブレットを使ったAR技術によって、カナダの壮大な自然や先進的な都市を没入体験できるカナダパビリオン。その運営を支えるスタッフのひとり、ジュリアナさんは、日本人とのコミュニケーションに戸惑うことがあるそうです。いったい、なぜなのでしょうか。
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カナダ・モントリオールから5度目の来日
ジュリアナさんは、カナダ・モントリオール出身。日本へ来るのは「5回目くらい」という日本通です。これまでに東京でのホームステイを経験し、2年前には金沢大学へ1年間留学して、日本の歴史や政治を学びました。
ファッションの勉強もしていたことがあるジュリアナさんは、日本の着物や布にも強い関心を寄せています。
「とても美しくて大好きです」
着物への愛情を語る彼女の表情は、輝いて見えました。しかし、日本文化への理解を深めるなかで、困惑することもあったといいます。
「笑顔で『はい』って言われるけど…」 建前と本音の複雑さ
ジュリアナさんがとくに戸惑ったのは、日本人独特のコミュニケーションでした。
「建前と本音のコンセプトが難しい。笑顔で『はい』って言われるけど、本当は違っていることもありますよね」
相手の立場や気持ちを尊重しようとする、日本特有のコミュニケーション方法といえるでしょう。人間関係を円滑にし、対立を避けたい思いが込められています。カナダの直接的なコミュニケーションに慣れ親しんだジュリアナさんにとっては、理解するのに時間がかかった文化的な違いでした。
さらに、デリケートな話題を避けるという、日本人の傾向を実感した出来事が印象的だったといいます。
「日本人とデートをしたとき、政治に関して話を聞こうとしたら、『それは話すことじゃない』とを言われてしまって。カナダではそういうことも当たり前にディスカッションするので、少しびっくりしてしまいました」
カナダでは当たり前の政治議論も、日本では避けられがちな話題のひとつなのかもしれません。文化によって、コミュニケーションのスタイルは大きく異なるものです。
万博という国際的な舞台でも、多様な価値観がふれあい、理解を深めているようです。
(Hint-Pot編集部)
