いぬが飼い主の帰りを窓辺で待つ姿は、微笑ましい日常のひとコマですよね。X（ツイッター）では、飼い主さんの帰宅を心待ちにするいぬが19万件もの“いいね”を集めています。とても健気でかわいらしい行動ですが、実は、飼い主さんが帰宅してもずっと外を眺めていたそうです。詳しいお話を伺いました。

　◇　◇　◇

耳が遠くなった15歳のいぬ

「耳が聞こえづらくなってるココちゃんはたまに私が帰ってきたことに気づかず私の帰りを待ち続けてます」

　そんなコメントとともに投稿された写真には、部屋の窓辺でじっと外を見つめるいぬが写っています。飼い主さんの帰りを、静かに待っているようです。

　白いカーテンの隙間に体を寄せ、背中を丸めて座る姿がとても健気。飼い主さんが帰ってきたことに気づかずずっと待ち続ける様子は、愛おしくも切なさを感じさせます。

　この写真がXに投稿されると、19万件もの“いいね”を集めました。リプライ（返信）には「かわいいと切ないが交互にきて泣いちゃった」「俺の寿命、やるよ」「1日でも長く一緒にいたいですね。なんかいっぱい思い出しちゃった」など、心を揺さぶられた人からの声が寄せられています。

窓辺で飼い主さんの帰りを待つココちゃん

　飼い主さんの帰りを待っていたのは、トイプードルの女の子で15歳の「ココ」ちゃんです。マルチーズの男の子で11歳の「ハル」くんと、9歳の娘「ひまわり」ちゃんと一緒に暮らしています。

　そんなココちゃんは、高齢のため、耳が遠くなってきているそうです。ある日、飼い主さんが帰宅すると、いつものように窓辺で外を眺めていました。ただ、飼い主さんが声をかけても、なかなか気づかなかったといいます。

「呼びかけに気づくと、『あれ？』と考えるような間がありました。この状況を理解すると『なんでいるの？』という感じで、シッポをフリフリしながら駆け寄ってきました」

　飼い主さんに気づくと、「帰ってきてるなら言ってよ～」とでも言うよう迎えてくれたというココちゃん。そんな姿を見て、飼い主さんは愛おしくも切ない気持ちになったといいます。

「リプライには『うちのわんちゃんも一緒です』という声が多く、目は見えているかという質問もありました。目は見えているようですが、いずれ見えづらくなってしまうのかと思うと、ちょっと悲しい気持ちになりました」

　聴力が衰えても、ココちゃんの思いは変わりません。これからもずっと、飼い主さんの帰りを温かく迎えてほしいですね。

○取材協力：ハルくん（@9Z8lquSv8B3FMpN）さん

（Hint-Pot編集部）