話題
「満月の夜に見た、自分史上最高の夜景」 雲海に浮かぶ富士山の絶景写真 息をのむ一枚が「ああ、浮いてる!」と話題
公開日: / 更新日:
早朝5時30分、静岡の山からとらえた奇跡の瞬間

この圧倒的な一枚は、どのようにして生まれたのでしょうか。スカーレットさんは、撮影場所について「最近は野生動物の被害も多く、夜の山は危険なため詳細は控えさせていただきます」と前置きしたうえで、こう語ります。
「静岡県静岡市の山から撮影しました。時間は早朝5時30分頃で、冬場なので空気が澄んでいて、天気は晴れでした」
冬の澄んだ空気と晴天という最高の条件が、透明感あふれる写真を生み出しました。
使用した機材は Canon EOS 5D Mark IV、レンズは EF24-105mm F4L IS II USM。シャッタースピードは 226秒、ISOは 100 という設定で、長時間露光によって夜景の光跡と富士山の輪郭を美しく捉えています。
「満月の夜」と綴っていますが、この日を選んだ理由を尋ねると、意外な答えが返ってきました。
「とくに理由はなく、天気の良さげなタイミングを選んだ時に、たまたま満月に近い感じでした」
狙って撮ったわけではなく、偶然が重なって生まれた奇跡の一枚だったのです。
強風を乗り越えて撮影

もちろん、撮影は容易なものではありませんでした。「撮影時は時折強い風が吹いていたので、カメラのブレが大敵でした」と、過酷な条件の中で粘り強く挑んだ末に完成した渾身の一枚。だからこそ、スカーレットさんにとって「自分史上最高」と呼べる作品になったといいます。
「自分は富士山が好きで、夜の富士山をしっかり写しつつ夜景も絡められたのと、何よりカメラ設定を頑張ったので、総合的に今のところ一番の夜景になります」
今後の撮影予定については「とりあえずどこか紅葉を撮りに行きたいと考えています」と語るスカーレットさん。一方で、改めてこんな呼びかけもしています。
「最近は山でなくとも熊や野生動物による被害が多発しています。安易な気持ちで夜の山には行かないよう、無理せず安全を第一に」
幻想的な一枚の裏には、自然と真摯に向き合う姿勢、そして安全への強い意識がありました。スカーレットさんの作品は、自然の美しさとともに、その尊さを静かに語りかけてくれます。
(Hint-Pot編集部)