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「琵琶湖に向かって沈む彗星が美しかった」 8万年ぶりに最接近 幻想的な一枚に感動の声が続出
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「紫金山(ツチンシャン)・アトラス彗星(C/2023 A3)」が、約8万年ぶりに地球に最接近し話題になっています。琵琶湖に向かって沈む幻想的な一枚がX(ツイッター)に投稿されると、なんと24万件もの“いいね”を集めました。その様子に、映画『君の名は。』のようだという声も。投稿者のとうや(@To_ya0416)さんに詳しいお話を伺いました。
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感動の声が続々
四季を感じられる風景写真を中心に、星空や花火などを趣味で撮影しているという、関西在住のとうやさん。話題になった写真は、2024年10月14日午後6時37分、滋賀県米原市の道の駅・近江母の郷近くの湖畔で撮影されました。
星々が輝く薄群青色の空から穏やかな湖畔に向かって、オレンジ色の光を放つほうき星が、長い尾を引きながら沈んでいく姿が収められています。この星こそが、私たちが生きている間にはもう二度と見られないという「紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)」です。
「琵琶湖に向かって沈む彗星が美しかった 今週末も見られるといいなぁ」
そんな率直な感想が添えられた、なんとも幻想的な一枚は大反響を呼びました。24万件もの“いいね”が集まり、1.7万件も引用リポストされています。さらに、リプライ(返信)には「『君の名は。』的な美しさ」「素晴らしく美しい写真」「こんなにはっきりと見えるものなのですね」など、感動の声が寄せられています。
撮影コミュニティで協力し撮影に成功
とうやさんが肉眼で彗星を見たのは、今回が初めて。2020年の「ネオワイズ彗星(C/2020 F3)」を撮影できず悔しい思いをした経験から、大彗星になる可能性があった「紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)」を以前から楽しみにしていたといいます。
国立天文台の公式ウェブサイトによると、彗星はぼんやりと見える天体で、空の条件が悪いときは極端に見えづらくなります。また、どれくらいの明るさになるかを正確に予測することは難しく、「適切な設定をしたカメラでは写すことができると思われますが、設定を探りながら撮影する必要がありそうです」と、撮影の難度が高いことがわかります。
さらに、2024年7月時点で「紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)」は崩壊して見られない可能性があるという話もありました。それでも希望を捨てず、自身が所属する撮影コミュニティ内で情報を共有し、仲間たちと準備を進めていたというとうやさん。
ところが、なかなか時間の都合がつかず、夕方の超低空での撮影が叶うとされていた10月12日から14日の3連休中にトライできないかもしれない状況に。そんななか、急遽14日の午後に時間を確保できたため、急いで撮影できそうな場所を探しました。
「当日は雲が多く発生しており、必ずしも彗星が見られるとは限らない状態でした。しかし、よく撮影している滋賀県なら土地勘もあり、雲の動きに応じて撮影場所を変更できるため、長浜市から彦根市に向けて移動することに。最終的には無事に撮影できました」