友人が傷ついたとき、どんな言葉をかけますか？　励ましの言葉も大切ですが、時には行動で示すことも大きな支えになります。ネット上では、恋人と破局した友人を励ますために企画した旅行が大きな注目を集めました。友人が前向きになってくれたという1泊2日の熱海旅。どのような旅だったのでしょうか。

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「良い彼氏探すより、こんなん作ってくれる友達探す方が難易度高い」と反響

「破局した友達を励ますために破局記念旅行のしおり作った」

　10月12日、複数の画像を添えてXに投稿したのは、ててて（@tetetete98）さんです。手作りの「旅のしおり」はユーモアにあふれ、友人への温かい気持ちが見て取れます。18万件の“いいね”が集まる大反響となりました。

　失恋は、誰もが一度は経験する心の痛みです。そんなとき、そばにいてくれる友人の存在は、何物にも代え難い支えとなります。

　しかし、具体的にどう励ますか、どう寄り添うかは、なかなか難しいものです。

　てててさんたちが企画したのは、男1人・女3人の4人グループでの旅行でした。メンバーは全員同い年です。

　主役の増田さんとてててさんは、2歳のときからの付き合いです。最初は同じ保育園で、その園がなくなってから別の保育所に転園。そこで高安さんと出会い、3人になりました。その後、小学校で増田さんが長谷川さんと仲良くなって4人に。全員がたまたま近所に住んでいたこともあって、昔からよく一緒に遊んでいました。もう20年くらいの付き合いだそうです。

　今回の旅行は、増田さんが彼氏と破局した後に企画したものです。

　てててさんが用意したのは、手作りのしおりとステッカーでした。

「以前、別の友達との旅行でもしおりを作ったことがあって、時間通りに動くというよりは『なんか思い出に残るものが作れたらいいな』という感じで。電車とかバスの中の話のネタにもなるし、雰囲気も盛り上がるので」

　制作時間は2～3時間ほど。旅のしおりにはスケジュールはもちろん、爆笑のメンバー紹介や「やけ食いプラン」など、ユーモアを交えてデザインされていました。初日の夜にはゲーム、カラオケの後、「増田の話を聞く」時間も。就寝予定は「25:30」となっています。「増田破局旅行 In 熱海」「来年は男といきな」の表紙・裏表紙の文字も強烈です。さらにカラフルなステッカーまで。旅の楽しさを盛り上げるだけでなく、増田さんへの思いやりが詰まった、特別な贈り物となりました。

　旅行を通して、増田さんも少し前向きになれたのではないかと、てててさんは当時を振り返ります。

　投稿は話題になり、「めっちゃ素敵」「増田さんは幸せや」「良い彼氏探すより、こんなん作ってくれる友達探す方が難易度高い」「こういう友達いることは100億以上の価値がある」「離婚旅行ともだちとやりたい」など、友情の素晴らしさについても多くの意見が交わされました。

「正直、めちゃくちゃびっくりしました！　友達とご飯を食べて、帰りの電車でXを開いたら1000リツイート超えてて『え、なにごと！？』って笑　すぐにグループLINEで報告して、通話を始めたらみんなで引用ツイート見て爆笑してました。中には励ましのコメントもあって、増田は感動して泣いてました。最後は『また旅行したいね』と言って、通話を終えました笑」

　増田さんは現在、「友達に支えられて、今は元気に人生を謳歌してます！」と話しているとのことです。

　しおりに込められたのは、失恋の悲しみを共有しながらも、「前を向こう」と寄り添う友情の物語。

　てててさんたちの行動は、傷ついた心を癒やすのは、特別なことではなく、ただそばにいて、一緒に笑い合うことなのだと、改めて教えてくれます。

（Hint-Pot編集部／クロスメディアチーム）