世界的に豊かな食文化で知られる日本。新鮮な食材や、丁寧で繊細な職人の技は多くの外国人を魅了しています。あるイタリア人男性は初めて日本を訪れた際に、福岡県で味わったというあるグルメに感激していました。いったい、どんなものを食べたのでしょうか。

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幼馴染と実現した、夢の日本旅行

　イタリア出身のロベルト・フィオルッチさん。幼い頃から東洋文化に興味があり、今年9月に、幼馴染の友人と念願の日本旅行を叶えました。

「福岡に着いてまず感じたのは、自分の常識が書き換わるような感覚でした。超大都市というほどではないのに、地方とは思えないほどの規模感と活気があって驚かされました。感動や興奮、そして驚き……最初の印象はそんなところでした」

　訪れたのは、福岡や広島、大阪、奈良、京都、東京といった人気の都市。各地をめぐり、イタリアと日本の違いを見つけながら、旅を満喫しました。

福岡の街で感じた圧倒的な衝撃

　ロベルトさんは、最初に訪れた福岡県で、大きな衝撃を受けたといいます。

「福岡に到着し、自分を失う感覚を味わいました。超大都市ではなくても、地方におけるなかなかの大都会で驚きました。自己喪失、感動、興奮、驚嘆……最初の感想はそんな感じでした」

　福岡のエネルギーは圧倒されたロベルトさん。しかし、その印象はすぐに穏やかなものへと変わっていったそうです。

「でもそのすぐ後には、素晴らしいことに、家にいるというような安堵感に包まれました。到着して次の日には、もう現地の人々と話をして、楽しみました」

　そんななかで思い出に残ったのが、屋台での食体験だったといいます。

「福岡の屋台では豚肉の煮込み、餃子などを食べました。別の日には、博多ラーメンも食べました。博多ラーメンはとてもおいしかったです。ストリートフードのようでしたが、作っている人と食べる僕たちは、とても近い感じがして、とても気に入りました」

　カウンター越しに料理人と向かい合い、目の前で調理される湯気や音を感じながら味わう一杯。その距離の近さが、ロベルトさんの心を掴んだようです。

「みんなが近くに座って、話をして仲良くなって、とても良い雰囲気だったのです。大学生とも仲良くなり、英語で話してリラックスして楽しく過ごしました。ビールなどお酒も飲んで、素晴らしかったです」

　日本の屋台文化は、単なる食事の場ではなく、人と人とが心を通わせる“社交の場”。異国から訪れたロベルトさんにとっても、それは忘れがたい思い出となりました。

（Hint-Pot編集部）