今月12日、北海道で低緯度オーロラが観測され話題になりましたが、この日、低緯度オーロラが見られたのは北海道だけではありませんでした。岩手県の空に淡く広がるオーロラが織りなす、神秘的な絶景写真がX（ツイッター）で大きな反響を呼んでいます。1.4万件もの“いいね”を集めた投稿について、投稿者のDAIHINA（@DAIHINA0308）さんに、詳しいお話を伺いました。

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埼玉から7時間かけて撮影へ

「岩手県　雫石町から!!　ついに……人生初のオーロラを撮ることができました!!　どうしても撮りたくて埼玉から7時間かけた甲斐があった」

　そんな喜びのコメントとともに投稿された1枚の写真には、低緯度オーロラが夜空を染める、非日常の光景が広がっていました。

　地平線近くでは、薄紫から青へとゆっくり溶け合うグラデーションの空に、赤みを帯びたオーロラの光がふわりと揺らめいています。その幻想的な光は、遠くに浮かぶ山のシルエットを淡く照らし、とても神秘的です。

　頭上には星々も瞬き、冬の天の川も見えますが、主役はめったに見られないオーロラ。息をのむほどの絶景です。投稿には1.4万件の“いいね”が集まりました。

　リプライ（返信）には、「素晴らしいオーロラ」「住んでいた頃は1回も見たことがないです！　雫石でも見られるなんて知らなかったです」「感動のお裾分け、ありがとうございます」など、感動の声が寄せられています。

Google Earthで決めた撮影ポイント

　小学生の頃、野球の素振りをしているときに星空をよく見上げていたというDAIHINAさん。その美しさを写真に収めるようになったのは3年前のことでした。

「友人と南伊豆町へ旅行する際に一眼カメラを購入し、初めて天の川を撮影したことが強烈な感動となり、本格的にのめり込みました」

　それから経験を重ねたDAIHINAさんは、今回の低緯度オーロラ撮影に、綿密な準備をしてから臨んだそうです。

「低緯度オーロラは北の方角に現れるため、1．北の空が開けている　2．北の方角に明るい市街地がない　3．なるべく空気が澄んでいる。この3つの条件が必要と考えました」

　まずSCWというサイトで天気を確認し、晴天率が高い岩手県に絞り込み。さらに、オーロラと何かを一緒に写したいという思いから、北側に被写体がある場所を探しました。最終的な撮影ポイントはGoogle Earthで決めたといいます。現代のテクノロジーを駆使した、まさに計算し尽くされた撮影計画でした。