古都ならではの歴史的な街並みから、雄大な自然の景色まで、日本には外国人を魅了する絶景が数多く存在します。季節ごとにまったく違う表情を見せてくれることも、また魅力です。2024年7月に初めて日本を訪れたイタリア人男性は、ある場所の美しさに心を奪われました。2週間かけて関西から関東まで各地をめぐるなかで、最も印象に残った場所とは、いったいどこなのでしょうか。

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関西と東京に1週間ずつ滞在

　イタリア中部の美しい古都・ペルージャで、折り紙＆くす玉アーティストとして活動するエマヌエル・ルベッリーニさん。日本文化に強い関心を持ち、2019年から独学で日本語の習得に挑戦してきました。コロナ禍に時間ができたため、より集中して勉強し、2023年には日本語能力試験のN4に合格したそうです。

　そして2024年7月、ついに念願の日本へ。最初の1週間は京都や大阪、奈良といった関西の古都をめぐり、日本の伝統文化に触れたそう。後半の1週間は東京に移動し、現代日本のエネルギーを肌で感じる、充実した時間を過ごしました。

「私はアーティストなので、原宿が好きです。とても大好き。流行の再先端だし、アーティストが集まる街だから、とても気に入りました」

　若者文化の発信地として知られる原宿は、独創的なファッションやアート、カルチャーがひしめく街。アーティストとして活動するエマヌエルさんにとって、創造性あふれる原宿の雰囲気は、大きな刺激になったようです。

日本で一番心に残った場所

　そんなエマヌエルさんにとって、日本で最も印象深いのは、意外な場所でした。

「厳島神社は、僕の一番好きな場所。日本を旅したなかで、一番印象に残っています」

　厳島神社は広島県の宮島に鎮座し、海上に浮かぶように建つ、朱塗りの大鳥居で世界的に知られる神社です。1996年にユネスコ世界文化遺産に登録され、国内外から年間多くの観光客が訪れています。

　潮の満ち引きによって表情を変える神秘的な景観に、心を奪われたエマヌエルさん。「建築的にも好きですし、自然との深いつながりを感じました。西洋の教会は、自然とは切り離されて作られている場合が多いんです。日本は、自然と調和した場所が多いですね」と振り返ります。

　母国では見られない、自然の中に溶け込むように建てられている神社を訪れたことで、エマヌエルさんは日本独自の自然観や精神性を、肌で感じ取ったようです。この体験が、今後のアーティスト活動にどのような影響を与えるのか、楽しみですね。

（Hint-Pot編集部）