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「イタリア人にも引かれるので、気をつけましょう」 本場では絶対NG 日本人がついやってしまうカプチーノの頼み方とは

公開日:  /  更新日:

著者:斎藤 理子

チーズを追加注文するのもNG

つい追いチーズをしたくなりがち…(写真はイメージ)【写真:PIXTA】
つい追いチーズをしたくなりがち…(写真はイメージ)【写真:PIXTA】

 ちょっと話がそれますが、チーズでいくつか。魚介系パスタにチーズをかけるのはNGです。とくに南イタリアではそれはタブーです。「刺身にソースはつけないでしょう?」と言われるので、そんな感じの気持ち悪さがあるのだと思います。

 肉系のパスタにチーズをかける場合は、シェフが最適な量を計算して提供している場合がほとんどなので、さらにチーズを頼んで追いチーズするのは失礼な行為になります。シェフはパスタとチーズの馴染み具合までも考慮しているので、追いチーズはチーズがうまく絡まず味が落ちるとされています。

 なんでもかんでもチーズをかければ良いというわけではないんですね。

知らずにいると引かれててしまう可能性も

 さて、イタリアでは午前中しか飲んではいけないカプチーノなので、当然ランチやディナーの食後にカプチーノも御法度です。

 これを知らずにイタリアでレストランに行き、「食後のお飲み物は?」と聞かれてカプチーノを頼むと、「え? は? 今なんとおっしゃいました?」と詰められます。もしくは「ございません」という冷たい反応が返ってきてびっくりします。一緒に行ったイタリア人にも引かれるので、気をつけましょう。

 ちょっと喉が渇いたり、トイレに行きたくなったりしたときにバールはとても便利です。バールを使いこなせれば、イタリアの旅もずっと楽しくなります。エスプレッソには好きなだけ砂糖を入れるイタリア人の真似をして、甘いエスプレッソをバンコで飲めば、気分はすっかりイタリア人ですね。

(斎藤 理子)

斎藤 理子(さいとう・りこ)

出版社で雑誌編集に携わったあと、イギリス・ロンドンなど海外に長年在住し、世界中をめぐって各地の食文化を体験。帰国後は日本国内外の食材生産者から、ミシュラン三つ星レストランや街角の立ち飲み店まで、幅広い食の現場を取材・執筆している。主な著作に「イギリスを食べつくす」(主婦の友社刊)、「隣人たちのブリティッシュスタイル」(NHK出版刊)がある。また、「アル・ケッチァーノ」の奥田政行シェフによる連載記事を編集・監修した「田舎のリストランテ頑張る」(マガジンハウス刊)の編著者でもある。2011年には、イギリス政府観光庁よりメディアアワードを受賞。現在、やまがた特命観光・つや姫大使を務める。