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納豆に賞味期限があるのはなぜ? 表面に浮き出る白い粒は発酵が進みすぎたサイン 栄養士が解説
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教えてくれた人:和漢 歩実
栄養豊富な納豆を寒い季節の食卓に
納豆の原料となる大豆は「畑の肉」と呼ばれるほど、人が健康を維持するために不可欠な5大栄養素すべてが含まれています。5大栄養素とは、たんぱく質、脂質、炭水化物(糖質と食物繊維)、ミネラル、ビタミンです。
その大豆を発酵させた納豆は、消化吸収率が高い特徴があります。腸内環境を整える食物繊維を始め、血栓予防が期待できるナットウキナーゼのほか、イソフラボンやビタミンK2も豊富です。ビタミンB群の一種で、コラーゲンの生成をサポートし、皮膚や髪を健康にすることで近年注目されるビオチンも含みます。
酢やオリーブオイルをプラスするのもおすすめ
納豆に加える調味料といえば、添えられているタレやからし、またはしょうゆなどを使う人もいるでしょう。発酵食品である納豆は、それ自体に多くの健康効果が期待できますが、さらに栄養メリットを高める観点からいうと、プラスすると良い調味料に、酢やオリーブオイルが挙げられます。
納豆と同様、発酵食品のひとつである酢。善玉菌の好物とされるグルコン酸を多く含むため、納豆と一緒に摂取することで、より腸内環境を整えます。また、納豆に含まれる鉄の吸収率アップも期待できるでしょう。
オリーブオイルは、血中LDL(悪玉)コレステロールの低下に役立つオレイン酸が豊富です。納豆に足すことで、ナットウキナーゼとのダブル効果に。納豆に含まれる、骨の健康をサポートするビタミンK2は脂溶性であるため、吸収率も高めます。
賞味期限内のおいしいうちに、納豆の栄養メリットを上手に生かし、冷え込みが強まる季節の健康維持に役立ててみてはいかがでしょうか。
(Hint-Pot編集部)
和漢 歩実(わかん・ゆみ)
栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾
