カルチャー
「イタリアと真逆」 訪日イタリア人が感動した日本の正確性 気になった日本人の“特徴”とは
公開日: / 更新日:

日本の時間に正確な公共交通機関や、親切な人々の対応に驚く外国人は少なくありません。訪日経験があるイタリア人男性は、そうした素晴らしさの裏側に、ある特徴が隠れていることに気づいたそうです。母国とは「真逆」だという日本人の姿に、何を感じ取ったのでしょうか。
◇ ◇ ◇
念願だった日本への旅
イタリア人のロベルト・フィオルッチさんは今年9月、友人とともに2週間の日本旅行を満喫しました。訪れたのは福岡、広島、大阪、奈良、京都、東京。東洋文化に強い憧れを抱いていたふたりにとって、まさに夢の実現でした。
ロベルトさんは旅行前、念入りに日本を調べ、綿密な計画を立てたといいます。その甲斐あって、旅は期待以上のものになったと振り返ります。
「雰囲気、人々の優しさ、食事のおいしさ、空間の美しさ、歴史、文化、神社仏閣、すべてが素晴らしかったです。自由で安全に過ごせて、落ち着いた旅になりました」
正確さに驚きと感動
ロベルトさんがとくに印象的だったというのは、日本社会の正確性と機能性です。公共交通機関の時間厳守ぶりや、事務手続きのスムーズさは、イタリアとは大きく異なるものだったといいます。
「電車は、8時に出発と書いてあれば、その通りに出発する。何かわからないことは、みんなが親切に教えてくれるし、感動しました。日本はイタリアと違って、電車が常に機能して、時間の遅れもない。言葉が話せないから不自由かと思ったけど、事務的な手続きもすべてがスムーズでした」
旅行中、ロベルトさんは日本人の親切さに何度も助けられたそうです。道に迷えば丁寧に教えてくれ、困っていれば声をかけてくれる。そんな温かさに触れるたび、日本への好感が深まっていきました。
日本の社会システムの背景を分析
一方で、滞在を通じて、ロベルトさんはある気づきを得たといいます。完璧に機能する社会システムの背景には、日本人の働き方や考え方が深く関わっているのではないかと分析しました。
「日本人は懸命に働き、みんなとの調和を尊重するあまり、自己犠牲が多いように思いました。イタリアとまったくの真逆。だから、日本人の友達と強い絆を持ちたいと思ったら、みんな親切だけど、心を許せる関係を築くのは時間がかかる気がする……。でも、人はみな逆のものを求めるのかもしれない。また日本に行きたいと思っています」
個人の時間や自由を大切にする、イタリアとの違いを感じたというロベルトさん。日本への旅は、かけがえのない経験となったようです。
(Hint-Pot編集部)
