長年勤め上げた職場を離れ、退職する日。その記念に、支え続けてくれた家族へ、特別な贈り物をする人もいるでしょう。海上自衛隊を定年退職した父親から息子へ贈られた驚きのプレゼントが、X（ツイッター）で大きな話題になっています。10万件もの“いいね”だけでなく、多くの感謝と称賛の声が集まったポストについて、投稿者のトロピカル大佐・望月提督（@mochiduki_zuiun）さんに詳しいお話を伺いました。

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「キャップ系のあれかな」と思ったら…部屋に鎮座していた制帽

「父親がね『今日で退職だったから帽子部屋に置いとくよ』って言ってて。キャップ系のあれかなと思って、部屋に行ったらこれが鎮座してて、びっくりとかそんなレベルじゃなかった」

　そんなメッセージとともに投稿された写真には、海上自衛隊の立派な下士官帽が写っています。

　大きな白い帽体に黒いつば、そして金色に輝く帽章。「普通のキャップだろう」と軽く考えていたところに、これほど格式高い制帽が置かれていた驚きと感動は、計り知れません。

　投稿にはなんと、10万件もの“いいね”が。リプライ（返信）には「今まで日本のために本当にありがとうございました！　これからはゆっくりのんびり、過ごされてください。感謝しかありません！」「お父様、過酷な勤務お疲れ様でした　高田帽子さん、呉帽子さんともに何十年も使える立派な作りで世界に誇れる逸品ですよね」「吹っ飛ぶレベルのプレゼント」「自慢の親父さんですね」など、称賛や感謝の声が相次いでいます。

約35年間、日本の海を守り続けた父への感謝

「使わないからあげる」と言って、部屋に置いてあったというこの帽子。投稿者さんは、実際に手にした瞬間の気持ちをこう語ります。

「実物をこんなに近くで見て触れるこことに、驚くと同時に感動しました。この日本の海の平和と、安全を守り続けてくれたことに感謝です」

　投稿者さんのお父さんは、約35年にわたり、海上自衛隊に勤務しました。その長い年月、日本の海の平和と安全を守り続けてきたのです。投稿者さんが幼い頃には、お父さんの職場を実際に見に行ったこともあったといいます。

「父が1術校（海上自衛隊第1術科学校）の中を見学させてくれたことがありました。甲標的や戦艦陸奥の主砲、教育参考館の中などを見て回ることができて、とても貴重な体験をさせてもらいました」

　退職のお祝いについて尋ねると、「具体的には決まっていませんが、誕生日祝いも兼ねて、どこか飲食店に行く予定です」とのこと。長年の労をねぎらい、新たな人生の門出を祝う、穏やかで温かな時間になりそうですね。日本の海を守り続けてきたお父さんのこれからの日々が、よりいっそう実りあるものになることを、多くの人が願っています。

（Hint-Pot編集部）