Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

カルチャー

「そんなことは誰も予想がつかない」 イタリア人が日本で驚いた独特な文化 九州の村で体験した「信じられない」こととは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

イタリア人のフィリッポ・モニさん【写真:Hint-Pot編集部】
イタリア人のフィリッポ・モニさん【写真:Hint-Pot編集部】

 日本を訪れた外国人が驚くのは、美しい景色や伝統文化だけではありません。日本人の日常的な習慣や振る舞いに、カルチャーショックを受けることも少なくないようです。訪日経験があるイタリア人男性も、過去の滞在中に目の当たりにした日本人の意外な一面に衝撃を受けていました。彼が「理解しようと思った」こととは、いったいなんだったのでしょうか。

 ◇ ◇ ◇

大学の交流プログラムで九州へ

 イタリア人のフィリッポさん。2023年の異なる時期に、あわせて約2か月半、日本に滞在しました。

 日本に来たきっかけは、通っていた大学の交流プログラム。フィレンツェの大学で建築を学んでいたフィリッポさんは、指導教授の紹介で、鹿児島の大学と連携するプロジェクトに参加しました。

 ワークショップでは鹿児島の公園設計に取り組み、旅行も兼ねた実践的な学習を体験。また、歴史的建造物についての研究も行いました。日本の建築に対する思いについて、フィリッポさんは目を輝かせながら語ります。

「日本の建築家たちのビジョンが好きです。イタリアは過去の建造物においては新しいことが実現しにくく、閉鎖的なところがあるのに対して、日本にはより新しいクリエーションを優先させるオープンさがあると思いました」

 歴史と革新が共存する日本の建造物は、フィリッポさんにとって大きな刺激となったようです。

外国人が来ない村で感じた温かさ

 鹿児島での滞在中、フィリッポさんは都市部だけでなく、地方の小さな村にも足を運びました。そこで出会った人々の反応は、予想以上に温かいものだったといいます。

「僕は鹿児島に滞在している間、外国人が来ないような村にも行きました。そこにいた人たちはとても好奇心に満ちていて、よく話しかけてくれました」

 言葉の壁があったにもかかわらず、地元の人々は積極的にコミュニケーションを取ろうとしてくれたそうです。そこでフィリッポさんが目撃したのは、日本人の意外な一面でした。

「僕よりも彼らのほうが驚いているように見えましたが、お酒を一緒に飲んだら壁もなくなりました」

 礼儀正しい日本人は、少し控えめな印象を持たれがちです。しかし、お酒が入ると急に打ち解けて、親しみやすくなる姿に、フィリッポさんは衝撃を受けたようです。

「本当に信じられない。そんなことは誰も予想がつかないと思いました(笑)。でも、僕は分析する性格だから、理解しようと思いました」

 九州の小さな村で感じた人々の温かさと、日本人がお酒の席で見せた意外な変化。そんな独特な文化は、フィリッポさんにとって忘れられない思い出になったようです。

(Hint-Pot編集部)