Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

カルチャー

「日本って大事に扱っているよね」 日本リピーターのメキシコ人 母国とは違う扱い方だと感じたものとは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

メキシコから来たアドニスさん【写真:Hint-Pot編集部】
メキシコから来たアドニスさん【写真:Hint-Pot編集部】

 日本には古くから、自然の命を敬い、共に生きる文化が根付いています。メキシコから3度目の訪日を果たした一家は、日本各地を旅するなかで、神社や街中で目にしたあるものを大切にする日本人の姿勢に感動したといいます。いったい、どんなことだったのでしょうか。

 ◇ ◇ ◇

12月の日本に恋して3度目の来日

 メキシコから来日中のアドニスさん。2016年に初めて日本を訪れて以来、すっかり日本を気に入って今回が3度目となる家族4人での訪日です。今回は2週間の滞在で、大阪や京都、名古屋、東京を訪れました。

「日本に恋してしまったんです。美食や文化、すべてが素晴らしくて」

 父親のオスカルさんはそう目を輝かせます。母親のクリスティーナさんも、日本の魅力について語ってくれました。

「毎回、この季節に来ています。メキシコで我々が住んでいる地域はここまで寒くならないので、12月を選んで来ました。寒い気候もそうだし、イルミネーションや街中の装飾がどこもホリデーシーズンならではの光景になるのも好きです」

 温暖な気候のメキシコでは体験できない冬の寒さと、華やかなイルミネーションに彩られる日本の12月。四季折々で異なる表情を見せる日本に夢中のようです。

「日本のねこも大好きなんだ」

 日本各地を旅するなかで、アドニスさんはあることに気づいたといいます。

「日本って動物を大事に扱っているよね。神社とかでも動物のモチーフをよく見るけれど、街中でも動物を邪険にしているところを見たことがない」

 日本の神社仏閣では、狛犬や狐、猿、鹿、うさぎなど、さまざまな動物をモチーフにした石像やお守りなどが見られます。外国人観光客にも人気の京都・伏見稲荷大社では、稲荷神の使いとされるキツネの像が参拝者を出迎えています。これらの動物は単なる装飾ではなく、神の使いとして、あるいは守護の象徴として、長い歴史のなかで人々に敬われてきました。

「僕は日本のねこも大好きなんだ」

 日本では「招き猫」に代表されるように、ねこは幸運を招く存在としても親しまれ、街中でも、地域に見守られながら穏やかに暮らすねこたちの姿が見られます。野良犬や野良猫が多く行き交うメキシコの街並みとは対照的に感じたようです。

 日本の食や文化とともに、動物を敬い大切にする姿勢にも触れたアドニスさん一家。毎年訪れたくなるほど日本に魅了されている理由が、またひとつ増えたかもしれませんね。

(Hint-Pot編集部)