礼儀正しさや、思いやりの心が国内外から称賛される日本。実際に日本を訪れた外国人の多くが、日本人の優しさや丁寧な対応に心を動かされるといいます。訪日経験があるイタリア人男性も、初めての日本で温かい歓迎を受け、深い感銘を受けたそうです。いったい、どんなことがあったのでしょうか。

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武道を通じて育まれた日本への憧れ

　イタリア・ペルージャ在住のフランチェスコ・ブルッツィキーニさん。日本に興味を持ったきっかけは、18歳の頃に武道を始めたことでした。日本人の友人ができると、それから日本文学にも興味を持ったといいます。

「『源氏物語』や『万葉集』なども読むようになりました」と、古典文学にまで関心が広がったフランチェスコさん。長年抱いてきた日本への思いを胸に、2025年3月、念願だった日本を初めて訪れました。東京や大阪、奈良、兵庫など各地の観光地をめぐる、充実した旅だったといいます。

「日本は素晴らしい国です。日本へ行ったときは、想像したことがリアルにそのままでした。僕の思っていた通りの国という印象です」

　数々の観光地を訪れたフランチェスコさんですが、とくに心に残ったのは姫路城でした。

「あまりに美しすぎて、涙しました」と、白鷺城とも呼ばれる優美な姿に、感極まったことを明かします。

「日本人はみんなに、いつも優しいですね」

　観光を楽しむなかで、日本人とも積極的にコミュニケーションをとりました。旅の中で出会った日本人について、フランチェスコさんはこう語ります。

「日本人は礼儀正しく、親切。少し、本音と建前があることも本当ですが。僕が少し日本語を話せたので、より親近感があったのかもしれません。みんな喜んで、歓迎してくれました」

　言葉の壁がありながらも生まれた、温かい交流。ただ、もっと深いコミュニケーションへの思いも芽生えたといいます。

「コミュニケーションは、簡単なものではなかったです（笑）。それでも日本人はみんなに、いつも優しいですね。もっと日本語を話せれば、近い関係が築けると思いました」

　初めての日本で、忘れられない思い出をたくさん作ったフランチェスコさん。「日本は僕にとって、素晴らしい国です。僕は小さな頃からよく旅をしていますが、日本は本当に僕の心の中で光り続けています」と、旅を通して感じた人々の温かさや、日常に息づく細やかな心配りに、深い感銘を受けた様子でした。

（Hint-Pot編集部）