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納豆にも旬がある? 栄養メリットを逃さないために合わせたい食材とは 栄養士に聞いた

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

健康効果が注目されている納豆(写真はイメージ)【写真:写真AC】
健康効果が注目されている納豆(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 納豆は、ごはんのおともの定番。年中スーパーマーケットで売られているため、普段はあまり意識しないかもしれませんが、実は冬が旬といわれています。近年、納豆の健康効果が注目されていますが、うっかりやっていることで、その栄養メリットを逃していることもあるようです。栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。

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原料の大豆の収穫時期を考えると今がおいしい

 季節を問わず手に入りやすい納豆ですが、原料である大豆の収穫時期を考えると、1~2月頃に加工されたものがおいしい傾向にあります。大豆は、一般的に10~12月に収穫され、貯蔵されます。年を越し、旨味の凝縮した新豆が納豆に加工され、店頭に出回るのが今の時期です。まさに納豆の旬といえるでしょう。

 大豆は「畑の肉」ともいわれるほど、栄養が豊富です。たんぱく質、脂質、炭水化物(糖質と食物繊維)、ミネラル、ビタミンなど、人が健康を維持するために不可欠な五大栄養素が、バランス良く含まれています。その大豆を発酵させた納豆は、低カロリーながら栄養価が高く、健康に役立つ食品のひとつです。

 腸内環境を整える食物繊維をはじめ、血栓予防が期待できるナットウキナーゼのほか、更年期の不調や骨粗しょう症が気になる人にうれしいイソフラボン、ビタミンK2も豊富です。ビタミンB群の一種で、コラーゲンの生成をサポートし、皮膚や髪を健康にすることで知られるビオチンも含みます。ホルモンバランスの乱れを整えるビタミンB2も多く、三大栄養素、とくに脂質の代謝の促進も期待できるでしょう。

栄養メリットを得るなら、加熱はNG?

 納豆の栄養メリットを得るためにも、加熱は避けましょう。前述のナットウキナーゼは熱に弱く、50度以上で活性が低下し、70度以上で失活するといわれています。栄養を逃さず得るためには、そのまま食べるのが一番ですが、納豆汁や納豆パスタなどを作る際は、火を止めたあとに加えるのがおすすめです。

 ナットウキナーゼが失活することから、熱々のごはんに納豆をのせるのはNGとの見解も。ただし、家庭用の一般的な炊飯器の保温温度は70度前後で、茶碗によそうと冷めます。炊きたてでよほどの熱々な状態でない限り、あまり気にする必要はないでしょう。

納豆に合わせたい食品

 栄養価が高い納豆ですが、コラーゲンの生成に欠かせないビタミンC、骨の健康に重要なビタミンDは少なめです。納豆の栄養をよりパワーアップさせたい場合は、これらを多く含む食品と合わせると良いでしょう。

 たとえば、ビタミンCが豊富なブロッコリーやトマトなどの野菜サラダや、食後にフルーツなどを一緒に食べるのがおすすめです。冬が旬の大根やカブをおろして、納豆と合わせても、さっぱりとしておいしく食べられます。シラスなどの魚介類やキノコ類は、ビタミンDを含むので、納豆のビタミンK2と相性が良く、カルシウムの吸収率を上げて骨粗しょう症予防にも。栄養バランスが整います。

 納豆の旬といわれる今、ぜひ食卓に取り入れてみてください。

(Hint-Pot編集部)

和漢 歩実(わかん・ゆみ)

栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾