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「今では愛しています」 イタリア人が苦しんだ言葉の壁 2~3個しか知らなかった状態から「もっと知りたい」と思ったこととは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

イタリア人のミケーレ・パパーニョさん【写真:Hint-Pot編集部】
イタリア人のミケーレ・パパーニョさん【写真:Hint-Pot編集部】

 日本語は、外国人にとって習得が難しい言語のひとつとされています。文法構造の違いに加え、日本語特有の文字体系が大きなハードルになるようです。訪日経験があるイタリア人男性も、日本語学習を始めた当初、その難しさに圧倒されたといいます。いったい、どんな苦労があったのでしょうか。

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アニメがきっかけで日本へ

 弟から紹介されたアニメ「進撃の巨人」がきっかけで、日本に興味を持ち始めたというイタリア人のミケーレ・パパーニョさん。ファンタジーの世界だけでなく、実際に日本の生活を体験してみたいと思うようになり、2011年に初めて日本を訪れました。

 たった2日間の滞在でしたが、ミケーレさんは“言葉の壁”に苦しみ、悔しい思いをしたといいます。

「日本語には漢字、ひらがな、カタカナがあってとても難しいです。文法もイタリア語と全然違う。フレーズはイタリア語と順序が真逆で、僕にとってはとても難しかったのです」

 とくに大きな壁だったのが漢字。街中にあふれているものの、その意味はわからなかったといいます。しかし、ミケーレさんはそこで諦めませんでした。

「漢字をたくさん見て、意味が理解できないことが嫌になったのです。もっと知りたい、理解したいと思うようになりました」

「真っ白な状態」からスタートした漢字の習得

 ミケーレさんは帰国後、ペルージャに住んでいた日本人のもとに通い、日本語を習い始めました。当初、漢字はもとより、日本語についての知識は何もなし。それでも「日本語ってクール。いい経験だって感じました」と、前向きにとらえました。

 やがて仕事を辞め、2024年に再び日本を訪れたミケーレさん。そのときは9か月ほど滞在し、日本の語学学校にも通いました。ひらがなとカタカナは読むことができており、簡単なフレーズも話すことができたといいます。ただ、知っていた漢字は2~3個だけで「真っ白な状態からのスタート」でした。

 その後、学習を続けるうちに変化が訪れます。

「学校に通う電車の中でできる限りの漢字を見つけ、なんて書いてあるか考えて、6か月後には200~250語を覚えました」

 今では「漢字を愛しています」というミケーレさん。困難な壁も、情熱と継続的な努力によって、やがて愛すべき対象へと変わっていったようです。

(Hint-Pot編集部)