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「化学薬品でしょ?」 ドイツ人が放った衝撃のひと言→訂正するも……「そんなわけがない」と絶句 信じられない勘違いが判明した日本の食べ物とは

公開日:  /  更新日:

著者:Yo

ランチ中に食べていた日本食を見て疑問(写真はイメージ)【写真:PIXTA】
ランチ中に食べていた日本食を見て疑問(写真はイメージ)【写真:PIXTA】

 和食において、薬味は料理の印象を大きく左右する存在です。そばやうどん、刺身などに添えられ、味や香りに奥行きを与える名脇役といえるでしょう。一方で、その独特な風味が、海外では誤解を生むこともあるようです。アメリカ・ロサンゼルスで暮らすYoさんが、現地の生活や外国人から見た日本の印象などを綴るこの連載。第32回は、ドイツ人が勘違いしていたワサビに対する認識についてです。

 ◇ ◇ ◇

ワサビの認識に大きな違い

 ある日の昼食時、フランス人の友人がスーパーマーケットで購入した寿司を食べていました。その様子を見ていた隣のドイツ人男性が、パックに添えられていたワサビを指し、思いがけないひと言を口にします。

「ワサビって化学薬品でしょ?」

 彼はドイツでチューブ入りのワサビを口にしたことはあったものの、ワサビが植物であることまでは知らなかったそうです。「あの鼻にくる刺激は、いったい何を使っているの?」と、不思議そうな表情を浮かべていました。

 実際、海外で販売されているチューブタイプのワサビの多くは、西洋ワサビ(ホースラディッシュ)を主原料に、香料や着色料などを加えて風味を再現したものです。そのため、ワサビを人工的な加工食品の一種だと感じる人も少なくありません。

ワサビの真実を聞いたドイツ人「そんなわけがない」

 彼の言う「鼻にくる刺激」は、ワサビが持つ特徴のひとつです。大きな誤解をしていた彼に、「ワサビは植物で、すりおろすことで香りや刺激が生まれる」「高級店ならもっと繊細で上品な味がする」と説明しました。

 すると、彼は「え……そんなわけがない」と、信じられない様子。「それが本当なら驚きだね。自分が食べたものは、香りなんてなかった」と、半信半疑でした。

 海外で一般的に流通している製品しか知らなければ、本来のワサビの風味を想像するのは難しいのかもしれません。それでも彼は、「日本に行ったら、ぜひトライしてみるよ」と前向きな姿勢を見せていました。

 主役を引き立てながらも、自らの存在感をさりげなく発揮するワサビ。素材の持ち味を尊重し、細やかな違いに価値を見いだす日本特有の食材の奥深さを、改めて実感しました。

 日本にはワサビに限らず、柚子胡椒やショウガ、大根おろしなど、多彩な薬味があります。それぞれが香りや辛み、清涼感といった個性を持ち、料理にほんの少し添えるだけで味わいの表情ががらりと変わります。そんな繊細な味覚の世界を楽しめるのは、日本の食文化ならではの魅力でしょう。

(Yo)

Yo(ヨウ)

新聞社に5年、ネットメディアに6年勤め、スポーツを中心に取材・執筆・編集活動をしたのちに退職。30代半ばでアメリカ・ロサンゼルスに拠点を移した。大学時代はバックパッカーとしてアジア、南米を放浪。仕事を含めて20か国近く訪れたものの、意思ばかり伝えてリスニングが苦手な一方通行イングリッシュに終止符を打つべく、英語習得にも励んでいるところ。