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親は猛反対、学校ではいじめ被害も…6年間背負った“ピンクのランドセル” 「後悔はない」と語るワケ
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近年、子どもの小学校入学に向けてランドセルを選ぶ「ラン活」が過熱しています。デパートの売り場には色とりどりのランドセルが並んでいる一方、親や祖父母世代の中には、「男の子は黒、女の子は赤」という固定観念が残っていたり、「奇抜な色だといじめられるのでは」「卒業までに好みが変わってしまう」という理由から、本人の希望とは違った無難な色を選んでしまうことも……。親から猛反対されても、自分の選んだピンクのランドセルを6年間使い続けたという投稿がSNSで大きな反響を呼んでいます。投稿者の女性に、大切に愛用したランドセルとの思い出を聞きました。
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裕福ではない家庭で育ったため、当初はフリマサイトでの購入を検討
「おやに猛反対されたけど6年間使いきった 後悔なし」
今月2日、SNS上に投稿された写真には、全面が鮮やかなチェリーピンクに彩られた、人気ブランド「メゾピアノ」のランドセルが収められています。ふたの裏側や側面にはイチゴのイラストや刺しゅうがあしらわれ、ガーリーなかわいらしさを詰め込んだデザインとなっています。
投稿は5.6万件もの“いいね”が寄せられるなど大反響となっており、「本人が6年間使うものなんだから、1番気に入ったものを使うのが1番ですね」「うちの子もこれでした」「メゾピアノ可愛いですよね!」「すっごい綺麗な状態だ!!この状態を6年も維持したの凄すぎる」「6年使い切ったのすごい…尊敬」「後悔がないなら、それが一番」など、共感の声が続出。
「ピンク色のランドセル後悔するからって止められるのマジでなんで?」「私の家はランドセルはおばあちゃんが買う風習だったんだけど、ピンクはダメ後悔するからって言われて赤しか買ってもらえなかった」「うち親の反対に負けて赤にしたけど高校生になった今でもちょっと引きずってる」など、家族の反対で欲しいランドセルを買えなかったという体験談も多く寄せられています。
投稿者は横浜在住の22歳、家庭科クラブおんたん(@INU9ru)さん。好きなものにはとことん熱中してしまう性格で、「幼少期から身の回りをピンク色やかわいいもので統一するこだわりがありました」と振り返ります。
ランドセルを購入したのは、小学校入学を目前に控えた6歳のとき。裕福ではない家庭で育ったため、当初はフリマサイトでランドセルを探していましたが、デパートでこのランドセルにひとめぼれ。しかし、父親や周囲からは「高額すぎる」「高学年になったら後悔する」「好みは絶対に変わる」などの理由で猛反対されたといいます。
「当時のカタログがないので正確な価格は分かりませんが、税込みで7万3500円だったと記憶しています。どうしても諦めきれず、ショッピングモールで泣き崩れました。ランドセルの前から離れない私を連れて帰るため、父はショッピングモールに置いて帰るフリまでしたのですが、何十分も泣き続けて動かない私を見て、最終的には父が折れ、買ってもらえることになりました」
入学式では、お気に入りのランドセルを背負い、おめかしして登校したという投稿者。しかし学校生活は決して順風満帆ではありませんでした。入学先の小学校では徐々にカラーバリエーションが広まっていたものの、まだまだ黒と赤のランドセルが大半。目立つランドセルや服装、文房具などの持ち物までピンクで統一していたことに加え、投稿者自身の気の弱さも重なり、「ぶりっ子」とあだ名をつけられ、集団無視をされる、上履きをゴミ箱に捨てられる、階段から突き落とされるといったいじめを受けたといいます。
「毎日の登校は、自ら傷つきに行くような感覚で、1歩進むごとに胸が締め付けられる思いでした。それでも、メゾピアノのランドセルを手放すことはできませんでした。ピンク色をからかわれ、『母の趣味』とうそをついてしまったこともありましたが、私にとってあの子はたからものであり、地獄のような日々を一緒に生き抜いてくれた戦友でもあります。心から、あの子を選んで後悔した瞬間はないです」
小学校卒業から10年がたった今も、思い出のランドセルは大切な宝物で「母からも、使いどころがないからと売るか捨てることを勧められていますが、手放すことは考えていません」。これからも大切に保管していくつもりだといいます。
投稿者は、今回の投稿の経緯について、「他の方が同じようなランドセルを投稿しているのを見て、これから新学期を迎える子どもたちにも、後悔のないランドセル選びをしてほしいと思い投稿しました。もう1つは、単に自分のたからものを自慢したくなったからです」と説明。「すべての人が後悔しない選択をできるとは限りませんが、それでも、一生に一度の入学式、自分が選んだお気に入りのランドセルで迎えさせてあげてほしい。いつかそのランドセルが、その子の支えになる日が来るかもしれないから」と話しています。
(Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム)
