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下着の紙タグ「きれいに取れない問題」 メーカーが明かした「あえての縫い付け」に隠された、意外すぎる配慮とは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

下着に紙のタグがわざわざ縫い付けてあるのはなぜ?(写真はイメージ)【写真:PIXTA】
下着に紙のタグがわざわざ縫い付けてあるのはなぜ?(写真はイメージ)【写真:PIXTA】

 新生活のスタートや衣替えに合わせて、下着を新調したくなる季節。しかし、わくわくした気分に水を差すのが、下着に縫い付けられた紙タグが「きれいに取れない問題」です。SNSでもたびたび話題になりますが、無理に引きちぎって紙の破片が縫い目に残ってしまったり、最悪の場合は生地を傷めてしまったりすることも。なぜ、わざわざ「縫い付け」という手法が取られているのでしょうか? 下着メーカー、株式会社HEAVEN Japanの商品事業部担当者さんに伺いました。

 ◇ ◇ ◇

なぜ縫い付ける? 紐やシールではいけない理由

 ブラジャーやショーツのウエスト部分に、しっかりと縫い込まれた紙タグ。「もっと簡単に外せる方法はないの?」と思ってしまいますが、そこにはデリケートな下着ならではの配慮がありました。

「まず、紙タグが紐で吊り下げるタイプだと、ある程度頑丈な紙でないとちぎれる恐れがあります。また、シールを直接製品に貼ることは、粘着剤が生地に移ってしまったり、剥がす際に繊細な繊維自体を痛めてしまったりする恐れがあるため、推奨できないのです」

 さらに、販売現場でのメリットも大きいと言います。

「シールだと剥がれてほかの商品にくっついてしまったり、紛失したりする恐れがあります。しかし、縫い付けであればその心配がなく、作業効率も高くなります」

 実はお客さまの手元に届くまでの間、「商品の品質を守りつつ、確実に情報を届ける」ための最善の策が、今の縫い付けスタイルなのです。

紙タグには布タグにない役割が

 下着には素材や洗濯表示が布のタグや、プリントが必ず付いていますが、それとは別に紙タグが存在するのには理由があります。

「布タグは法律に基づく表示がメインですが、紙タグは『商品の顔』。ブランド名やサイズはもちろん、商品名やメリット、キャッチコピーなど、布には印字しきれない追加情報が記載されています。裏側を見なくてもパッと見て特徴がわかるようになっているので、外す前に一度じっくり読んでいただけると、その商品のこだわりがより伝わるはずです」

「きれいに取れない!」を解決するプロ直伝のコツ

 そんな紙タグですが、ハサミを入れた瞬間、ビリッと破れて紙だけが残ってしまうという悲劇が起こることも。正しい外し方を教えていただきました。

「紙をいきなり破こうとするのはNG! 紙タグの上に見えている縫い付け糸を先に浮かせて、切ったり抜いたりするのが正解です」

 実はこの紙タグ、製品本体の縫製とは「別工程」で付けられていることがほとんど。お客さまが取りやすいよう、あえてミシンの針数を粗く設定して縫われているのだそうです。

外す前にちょっと待って! 返品・交換の注意点

 外す際にはほかにも注意点が。万が一「サイズが合わない」と返品を検討する場合、タグの状態が重要になります。

「メーカーにもよりますが、紙タグが折れたりちぎれたりした時点で、店頭販売ができなくなる(JANコードが読み取れない等)ため、返品を受け付けられない場合があります。試着の際は、タグを外さないよう注意が必要です」

 最近は肌あたりの良さを考えて、布タグを廃止し、商品の内側にプリント表示にする商品も増えています。しかし、伝えたい魅力を詰め込める紙タグは、今もメーカーとユーザーをつなぐ大切なツールです。

 この春、新しい下着をお迎えしたら、そのメッセージを読み解いてから、優しく糸を抜いてみてくださいね。

(Hint-Pot編集部)