話題
“未就学児お断り”が波紋、繁盛店が明かした決断の背景 飽きた子どもの危険行為を放置「食べたいのは親だけ」
公開日: / 更新日:

相次ぐ子連れ客の迷惑行為を受け、大阪のだし巻き玉子専門店が「未就学児お断り」の方針を掲示、物議を呼んでいます。ネット上では「よく言った」「こういう店がもっと増えてほしい」といった称賛の声や「一部の迷惑行為で他の子連れが割を食うのはおかしい」という意見など、賛否両論が寄せられています。話題を呼んだ今回の投稿について、店主に詳しい経緯を聞きました。
◇ ◇ ◇
行列ができる繁盛店で、長いときは「5時間待ち」も
「大変申し訳ございませんが、3月26日より、未就学児のお子様をお連れのお客様は、御入店をお断りさせて頂いております。本当に本当に心苦しいですが、トラブルが頻発しております為、何卒ご理解頂けますと幸いです」
先月末、大阪・天王寺のだし巻き玉子専門店「百花(ひゃっか)」が、「未就学児入店お断り」のお知らせをSNS上に掲載。投稿では、「騒がれたり、ソファーでドタドタ歩かれますと、他のお客様に大変ご迷惑となります。外でお待ちいただいている間も、走り回ったり、他の敷地内で遊んでいたりが多く、更にはそのお子様を全く見ずに携帯ばかりの親御様もたくさんいらっしゃいました」「自転車も頻繁に通る道ですので、取り返しのつかない大事故が起きてしまってからでは遅いです。店内でも店外でも、こちらも再三注意して参りましたが、暴れてる騒いでるお子様に何も言わない親御様、子供だから仕方ないと逆ギレする親御様や、大声で嫌味を言う親御様に、限界がきてしまいました」と苦渋の決断の経緯をつづっています。
投稿は拡散。「子育て中でなくとも人に迷惑かける人間は出禁にしたらいい」「子持ちです。よくご決断されました。支持致します」「『誠に申し訳ございません』の一文は不要ですよ。立派な営業妨害だもん」「『子供だから仕方ない』って、本来は周りが気を遣ってかける言葉であって、親が免罪符にしていい言葉じゃないんですよね」「こういうお店もっと増えて欲しい」と店の対応を評価する声が多く上がった一方、「未就学児と一括りにせず、いっそのこと『子連れでどこでも行って良いのは躾がきちんと出来ているご家庭だけ』って書けばいいのに」「ちゃんとマナー守ってる親御さんまで巻き添えになるのは本当に心苦しい」といった意見など、さまざまな反応が寄せられています。
10年ほど前に、当初はカフェとしてオープンしたという同店。2年前、だし巻き玉子専門店としてリニューアル、看板メニューの「だし巻き玉子重」(税込1700円)が一部インフルエンサーに「飲めるだし巻き玉子」として取り上げられると人気が急上昇、行列ができる繁盛店となりました。メディアにも多数出演、開店から1時間待ちはザラで、長いときでは5時間近く待つこともあるそう。
店で接客を担当する女性は「家族経営の小さいお店で、夫が調理と経営、私が接客、子どもや親が手伝いに来てくれています。すごく狭いお店で、店内は10席ありますが、席と席の間隔も人1人通るのがやっと。最初からお子様大歓迎という店の作りではないんです」と店の構造を説明。「何時間待っても食べたいのは親だけで、子どもにとってはある意味拷問。飽きてしまった子に『食べたくない』『もう帰る』と騒がれると、私たちも他のお客様もいい気はしませんよね。仕方なく注意しても、嫌味を言われたり、『子どもだから仕方ないだろ』と逆ギレされたこともありました」とこれまでのトラブルを明かします。
それでも、だし巻き玉子半分におにぎりやジュースをつけた750円のお子様セットを提供するなど、子連れ客でも訪れやすい店作りに努めてきたという同店。決定的な出来事は、長い待ち時間に飽きた子どもが危険な行為をしてしまうこと、それを一切意に介さない親たちの姿でした。
「店の前は往来の多い通りなのですが、3歳くらいの子が地べたに座り込んで遊んでいて、周りはみんな携帯をいじっていて誰が親なのかも分からない。自転車が来たり、車道に飛び出しそうになって慌てて止めて注意しても、しばらくするとまた同じことの繰り返しで……。隣の会社の駐車場に入りこんで遊んでいる子もいる。トラックも来るし、何より人様の敷地で事故でも起こったら取り返しがつかない。中にはだし巻きを喜んで食べてくれる子もいて、すごく悩みましたが、(子連れ客の迷惑行為の)比率を考えると限界でした」
今回、意を決して「未就学児お断り」の方針をSNSに掲載。今後はお子様セットの提供も廃止を検討しているといいます。一連の反響について、店主の女性は「否定的な声が多いだろうと覚悟してしましたが、温かいお言葉や応援の声を多くいただき、勇気をもらいました」と話しています。
(Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム)
