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「あとで洗う」は危険? 食器の「つけ置き洗い」に潜む食中毒リスク 見直したいキッチンのNG習慣とは
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教えてくれた人:和漢 歩実

食後の食器や料理で使った鍋などの調理用具を、いったん水につける「つけ置き洗い」。汚れを落としやすくするための便利な方法です。その一方で、気温や湿度が高くなるこれからの季節は、やり方によっては食中毒リスクを高めてしまうことも。食中毒を防ぐためのポイントについて、栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。
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長時間のつけ置きは、細菌が増えやすい環境に
食後の食器や鍋などの調理器具を水につけておくと、こびりついた汚れがやわらかくなり、洗いやすくなります。とくにカレーや煮物を作ったときの鍋や皿、米粒がついた炊飯釜や茶碗などは、すぐに洗うよりも、いったん水につけておいたほうが汚れを落としやすいでしょう。
ただし、注意したいのは長時間の放置です。「あとで洗おう」と思っていたら、うっかり忘れてしまい、一晩そのままにしてしまったという経験があるかもしれません。また朝使った食器を水につけ置きしたまま外出し、帰宅後に洗うことを習慣にしている方もいるでしょう。実は、洗う前に長時間つけ置きすることは、食中毒のリスクを高める可能性があります。
一般的に食中毒の原因となる細菌は、20~50度で繁殖するといわれています。細菌にとっての好条件は、温度、水分、栄養がそろうことです。食器や調理器具に残った食品の汚れは、細菌の栄養になります。さらに、つけ置きによって水分も加わります。とくに気温が上がる梅雨から夏にかけては、注意が必要です。キッチンで長時間、水につけたまま放置すると、細菌が増える条件がそろってしまいます。
これからの季節、つけ置き洗いは習慣にせず、短時間で済ませるか、できるだけ避けることを推奨します。「つけ置きをしたあとにしっかり洗うから大丈夫」と思う方もいるかもしれませんが、長時間放置することで細菌が増殖し、洗い方によっては、食器や調理器具に菌が残る場合も。また、水はねなどによってシンク周りやほかの食材に細菌が付着するリスクも考えられます。
食器や調理器具は、あらかじめ付着した食品の汚れや油汚れを、ゴムベラやキッチンペーパーなどで取り除いてから、洗うと良いでしょう。洗ったあとは、しっかり乾燥させることが大切です。
スポンジも衛生的に 食中毒を予防する習慣を
また、見落としがちなのがスポンジです。食器を洗ったスポンジを湿ったまま置いておくと、スポンジ自体に菌が増えやすい状態になります。
スポンジも食器や調理器具と同様に、使ったあとは毎回洗い流しましょう。食器洗い用の洗剤を泡立たせてよくもみこむことで、スポンジ内の汚れが落ちやすくなります。流水でよくすすいだら、しっかりと水分を切って、乾燥させることが重要です。水が切れる容器に入れたり、吊るして乾かしたりするなど、スポンジを湿ったまま放置しないようにしましょう。
洗剤によっては、スポンジにもみこんで一定時間置くことで、除菌効果が期待できるものもあります。表示を確認しながら、上手に活用しましょう。
スポンジを交換するタイミングは、理想は2週間、長くても1か月です。「まだ見た目がきれいなので問題ない」と、何か月も使い続けている方もいるかもしれませんが、スポンジの内部に汚れや菌が残っていることがあります。食器や調理器具をきれいにするつもりが、汚れたスポンジで菌を広げてしまう可能性もあるので、意識して替えることが大切です。
食中毒予防の基本は、菌を「つけない」「増やさない」「やっつける」ことです。梅雨から夏にかけては、食器や調理器具は、使ったらできるだけ早く洗い、よく乾かすことを習慣化しましょう。
(Hint-Pot編集部)
和漢 歩実(わかん・ゆみ)
栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾
