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ゴキブリ対策「ワンプッシュ」製品は本当に効くの? 駆除業者が「プロは使わない」と語る理由
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「素人には無理。潔くプロを呼んで」と断言するゴキブリとは…

「殺虫剤や薫煙剤の主成分はピレスロイドという成分です。ピレスロイドにはある程度の殺虫効果がある一方、忌避効果も高く、どこかに隙間があるとゴキブリは死ぬ前にみんな逃げてしまう。以前、大病院が厨房で薫煙剤を使ったところ、入院病棟や手術室など、他の場所で出てしまい大騒ぎとなったことがありました。薬剤の効果が収まるとまたもといた場所に戻ってきてしまうため、プロは忌避効果の高いピレスロイドはあまり使いません。ただ、もがき苦しむ様子がいかにも効いているように見えるので、メーカー側はピレスロイドを入れたがるんです。
最近ではワンプッシュで1か月ゴキブリが出ないとうたう製品もありますが、これはピレスロイドに灯油などの油を混ぜ、壁や床などに付着しやすくして効果を長引かせているもの。忌避効果は高いので、とにかく見えるところに出てきてほしくないという人にはいいかもしれません。ホウ酸団子も含め、やはり駆除や対策にはベイト剤が一番だと思います」
ただ、市販のベイト剤では耐性を持ったゴキブリには効果がないことも……。“進化”を続ける耐性ゴキブリには、どう対処すればいいのでしょうか。
「耐性ゴキブリの大半は、冒頭で説明したチャバネゴキブリの方。家庭内でよく見かけるクロゴキブリは世代交代に1年かかるので、そこまで適応能力は高くない。耐性を持ったクロゴキブリの話は私もほとんど聞いたことがありません。
もし家の中でチャバネを見かけたら? 多くの場合、クロゴキブリの幼虫を見間違えただけということがほとんどですが、仮に家の中でチャバネゴキブリが湧いたら、これはもう素人には無理。潔くプロを呼んでください」
実はゴキブリを巡る都市伝説の多くは、繁殖力の強いチャバネゴキブリを指したもの。有名な「1匹見たら100匹いる」に関しては、「100匹どころか、1万匹いてもおかしくない」といいます。
「チャバネは成虫でも1センチから1.5センチほどで、例えばノートパソコンなどの小さな家電の中にも簡単に侵入します。スーパーから持ち帰った段ボールなどは要注意。卵鞘は約5ミリメートルで、保温性が高い段ボールは格好の産卵場所になります。私が実際に相談を受けた例では、保育園の登園バッグを介して家庭内に持ち込まれ、繁殖してしまったということもありました」
クロゴキブリの幼虫と見間違えやすいと言われるチャバネゴキブリですが、両者の見分け方は「羽があるかないか」。ゴキブリは幼虫のときは羽がないため、小さいながらもしっかりと羽が備わったゴキブリを見たら要注意だといいます。
さらに近年、都市部で問題となっているのが、最大45ミリにもなる大型の「ワモンゴキブリ」。従来は沖縄・鹿児島にのみ生息していましたが、温暖化の影響か、最近では東京・大阪・名古屋・福岡などの都市部に加え、本来ゴキブリがいないはずの北海道・札幌でも目撃情報が寄せられているそう。
「チャバネよりと同様に暖かいところを好むので、温かい生活排水が流れ込む都市部の下水道が主な生息場所でしたが、最近は夏場になると地上にも出てくる。普段は下水の汚物の上を歩いているため、あらゆる病原体を運ぶリスクがあります」
知れば知るほどおぞましいものの、家庭内で遭遇するのは「まずほとんどがクロゴキブリだと思っていい」と大野社長。夏本番を前に、プロ直伝の市販品で対策したいところです。
(Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム・佐藤 佑輔)
