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「扇風機に当たったまま寝ると死ぬ」 疑惑の都市伝説は「半分本当」 夏場に潜む身近な危険を医師が解説
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今月7日、気象庁は関東甲信地方が梅雨入りしたと発表しました。本格的な夏の到来を前に、心掛けておきたいのが夏場の体調管理。特に、熱中症対策では暑くなる前の今が肝心なことも……。イシハラクリニックの石原新菜副院長に、この時期から始めたい健康管理法を聞きました。
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現代人はクーラーの冷房で体調を崩す人も
夏場の体調管理というと、熱中症や夏バテ予防が一番に上げられますが、現代人はクーラーの冷房で体調を崩す人も多いんです。熱中症が怖いからと、キンキンに冷えた室内で薄着のまま冷たいものを飲む。内臓が冷えて、胃もたれや食欲不振、便秘、下痢、むくみに肩こり、頭痛、生理痛……。夏バテならぬ「冷えバテ」の諸症状ですが、これでは本末転倒ですよね。
とはいえ、近年の夏は冷房をつけないと命に関わる暑さです。冷房をつけても冷やしすぎないことが大切で、ポイントはリモコンとは別に室温計を用意すること。エアコンは外気温の影響を受けるので、設定温度と実際の室温がズレていることもよくあります。個人差もあるので一概には言えませんが、実測室温26~28度、湿度50~60%になるように調整するのがおすすめ。風が直接体に当たらないよう、扇風機やサーキュレーターを壁に向けて冷気を対流させるのも効果的です。
「扇風機に当たったまま寝ると死ぬ」という都市伝説もありますが、実はこれは半分本当。シドニー大学の研究では、室温40度以上で扇風機をかけたまま就寝すると、脱水症状で心臓発作を誘発するという報告があります。逆に汗で濡れたままだと、低体温症を発症して血管が詰まることも起こり得ます。私の知人で、泥酔したまま扇風機の前で寝て、顔面麻痺になってしまった人もいます。ただ、首振り機能やサーキュレーター的な使い方をしていれば、そこまで怖がることはありません。
体を冷やしすぎないことが大事と言いましたが、屋外ではまったく話が別。暑さ対策は内と外、室内と屋外でまるっきりアプローチを変えることが肝心です。屋外作業や屋外スポーツをする人は、どんなに対策してもやりすぎということはまずありません。帽子や水分補給だけでなく、アイススラリー(シャーベット状のドリンク)、空調服、ミストシャワー、使えるものは何でも使いましょう。ただ、冷感スプレーは実際に体温を下げる効果はないため過信は禁物です。水だけ飲んでいると塩分やミネラル不足に陥るので、スポーツドリンクやOS-1を飲むこともおすすめです。
逆に、空調が効いて汗をかかない屋内では、スポーツドリンクばかり飲んでいると糖尿病を招くこともあります。意外に思われるかもしれませんが、夏バテ対策には甘酒やみそ汁を冷やして飲むのが効果的。甘酒は「飲む点滴」とも呼ばれ、クーラーのない江戸時代、夏場に冷やして飲むことが習慣化された生活の知恵です。お酢の酢酸、梅干しなどのクエン酸にはエネルギー回路を回す効果、薬味やスパイスには食欲増進や胃腸の消化吸収を助ける効果があるので、夏場になると飲食店でよく組まれる酸味フェア、辛口フェアはちゃんと理にかなっているんです。
暑くて食欲がないときに食べたくなるそうめんですが、それだけで食べるのは血糖値の乱高下や中性脂肪の蓄積を招き、余計に夏バテの悪化を招くので要注意。ショウガ、ミョウガ、ネギ、大葉など、定番の薬味やささみなどのたんぱく質を一緒に取るのがおすすめです。
これから本格的な夏を迎えるにあたって、気を付けておきたいのが梅雨の時期の過ごし方。「暑熱順化」といって、今の時期から体を暑さに慣らすことで、夏本番でも熱中症になりにくい体作りをしていく必要があります。普段運動をしない人などは、汗腺が皮脂で詰まっていたり、暑さを感じるセンサーが鈍っています。軽く汗をかく程度の運動をする、長めにお風呂に漬かる、サウナに入るのも効果的です。暑熱順化は平均2週間、早い人でも数日はかかります。梅雨の今がラストチャンスです。
お子さんの熱中症も怖いですよね。小さい子どもやベビーカーの赤ちゃんなどは、大人よりも地面からの距離が近く、体温調節も苦手なので熱中症のリスクは高い。夢中で遊んでいて、気付いたら熱中症になっているということもあります。海やプールでも思った以上に脱水が進行するので、小まめな水分補給、帽子や涼しい服装を心掛けるようにしましょう。もっと怖いのが遅発性熱中症と呼ばれる症状。日中は元気に過ごしていても、夕方や夜から急に具合を崩すパターンです。涼しくなってから遅れて症状が出てくるので、まさか熱中症だとはなかなか気づきづらい。熱が出ているから風邪かと思って、解熱剤を飲ませてしまったりしては大変です。24時間は熱中症症状が出る可能性があることも覚えておきましょう。
(Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム)