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「絶対にやめてほしい」 イギリス人シェフが嫌がる、日本人がやりがちなNG食事マナーとは

公開日:  /  更新日:

著者:斎藤 理子

欧米ではひとり一皿が基本(写真はイメージ)【写真:PIXTA】
欧米ではひとり一皿が基本(写真はイメージ)【写真:PIXTA】

 日本では、居酒屋で複数の料理を囲んだり、レストランで「ひとくちどうぞ」と味見をし合ったりする光景は珍しくありません。しかし、海外ではそれが当たり前ではないこともあります。イギリス・ロンドンで暮らした経験を持つフードジャーナリスト・斎藤理子さんは、現地で「ひとくちちょうだい」が通用しない食文化に何度も驚かされたそうです。第15回は「イギリス人はごはんをシェアしない」をお届けします。

 ◇ ◇ ◇

料理は“個人のもの”という考え方

 イギリスでは、レストランで食事する際は自分がオーダーしたものをひとりで一皿食べるのが基本です。自分が食べたい前菜とメインとデザートをオーダーして、それを自分だけで食べます。ほかの人とシェアすることはありません。

 人の皿のものを「ちょっと食べさせて」は原則NG。店によってはOKなところもありますが、日本のように取り分け皿が出てくることもありません。ひたすら自分がオーダーした料理を食べ続けるわけです。

 レストランに行くとメニューのすべてに目移りして、あれも食べたいこれも食べたい状態になる私にとって、これは拷問のようなものです。

 味見させてもらうために、こっそり人の料理をパン皿にもらっていたところ、パン皿の上があまり美しくない状況になり、見かねたお店の人が苦笑いしながら小皿を持ってきてくれた経験もあります。でも、これはマナー的にはあまり、というかまったくおすすめできません。

 あるシェフに聞いたところ、「別の料理を自分の皿に取り分けたら、ソースが混ざってしまって台無しになるから、絶対にやめてほしいんです」と言われてしまったけれど、深く納得はしました。シェフたちは、一皿の料理をそこで完璧に完結しているように仕上げることに心血を注いでいるからです。

 イギリス家庭では大皿料理を銘々に取り分けることも多々ありますが、それも自分の皿に取ってそれを食べ、大皿から直接食べるということはありません。このスタイルは、イギリスに限らず欧米では一般的。自分が取った食べ物は、自分ひとりで食べるというスタイルが徹底されています。