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イギリス人が密かに見ている“育ち”のサイン 日本人がやりがちなNGテーブルマナーとは
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日本でも格式ある食事の場では意識される、ナイフとフォークの使い方。けれど階級社会であるイギリスでは、その所作ひとつひとつが、育ちや属する階層を雄弁に物語るといいます。日本人には些細に思える違いが、現地では重要な意味を持つことも。フードジャーナリスト・斎藤理子さんが、イギリスでの実体験をもとに、階級と深く結びついたテーブルマナーの背景と実情をひも解きます。
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イギリス社会に根付く「階級」という考え方
階級社会であるイギリスでは、食事のマナーも階級によって結構違ったりします。昨今では階級の分類もより細かくなっているようですが、基本的には今も上流、中流、労働者の3つに大別されています。
上流階級はチャールズ国王を頂点としたロイヤルファミリー、爵位(公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵)を持つ貴族、広大な土地を持つジェントリー(地主)で構成されています。
中流階級は、アッパーミドル、ミドル、ロウワーミドルの3階級に分かれていて、財産や収入、教育、職業などで区別されます。最近ではIT関係などの新富裕層が台頭したりして中流階級の区分けにはずいぶん多様性が生まれていると聞きます。アッパーミドルは日本の感覚でいえばかなり上位の富裕層ですが、上流階級ではありません。
労働者階級は、文字通り肉体労働者や工場労働者の人たちです。結婚などを除き自力で階層を移動するのは非常に難しく、イギリス社会の階層に関して流動性はかなり低いのが実情です。
階層は生まれながらに決まってしまっているわけですが、それに対しては“そう生まれついただけ”という感覚で、例えば労働者階級でもそれを恥じるとか嫌がるといった感覚はあまりないようです。上昇志向があれば、頑張って高等教育を受け医師や弁護士といった専門職や技術系の専門家などになり、上の階層に移動することももちろん可能ではあります。
