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トマトの栄養を効率良く得るなら、「生」と「加熱」どっち? 食べ方や保存方法を聞いた

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

ほど良い酸味とみずみずしさが特徴のトマト(写真はイメージ)【写真:写真AC】
ほど良い酸味とみずみずしさが特徴のトマト(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 みずみずしい味わいと、ほど良い酸味があるトマトは、暑い時季の食卓に取り入れやすい野菜です。サラダなどで生のまま食べる機会が多いですが、スープやソースなど加熱料理でもおいしく味わえます。どちらの食べ方が、効率良く栄養を得られるのでしょうか。栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。

 ◇ ◇ ◇

トマトは栄養たっぷりの野菜

 トマトは、赤い色とさわやかな酸味が特徴です。「トマトが赤くなると医者が青くなる」というヨーロッパのことわざがあるように、熟して赤くなったトマトには、豊富な栄養素が含まれています。

 まず、リコピンです。赤い色の色素成分で、活性酸素の働きを抑える強い抗酸化作用があり、生活習慣病予防や老化防止に役立つことが期待されます。また、抗酸化作用をはじめ、美肌づくりに欠かせないコラーゲンの生成を促すビタミンCも豊富で、体内の余分なナトリウムや水分の排出を促すカリウムも含まれています。

 このほか、必要時に体内でビタミンAに変わり、皮膚や粘膜を強くしてウイルスの体内への侵入を防ぎ、免疫機能を高める働きがあるβカロテン、便秘改善に役立つペクチンも含まれています。トマトの酸味の主成分であるクエン酸は、疲労回復や食欲を増進させる働きで知られている成分です。

 暑さでバテぎみになるこれからの季節、ぜひ食卓に取り入れたい野菜のひとつといえます。食べ方については、生のままか加熱するかでとりやすい栄養素が異なるため、一概にどちらが良いとはいえません。

とりたい栄養素によって食べ方を変えてみるのも

 トマトの代表的な栄養素であるリコピンを効率良くとりたい場合は、加熱料理がおすすめです。リコピンは、加熱することで体内に吸収されやすくなるといわれています。さらに、βカロテンなどと同様、脂溶性の成分なので、油と一緒にとることで吸収率が高まるといわれています。オリーブオイルなどを使ったトマトソースやスープ、炒め物などで食べるのがおすすめです。

 一方、ビタミンCは熱に弱い性質があります。そのため、ビタミンCを意識するなら、生のままサラダなどで食べるのが向いています。トマトのみずみずしさや酸味も楽しめるので、暑い時季にも食べやすいでしょう。

大量に手に入れた場合は冷凍保存がおすすめ

 トマトを選ぶときは、ヘタを見るのがポイントです。ヘタは鮮度を表します。みずみずしいものを選んでください。少ししおれているものは、熟していて食べ頃のものといえます。

 また、重みがあり、表面にツヤとハリがあるものが新鮮です。おしり部分(ヘタのついていないほう)に放射状の筋が出ているものが、おいしいといわれています。

 冷やしすぎると風味が落ちるので、保存には注意しましょう。常温保存が良いですが、夏は気温が高く、完熟しすぎて傷む原因になります。ビニール袋に入れて、冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。ヘタを下向きにすると、長持ちします。

 大量に手に入れた場合は、冷凍保存すると良いでしょう。1個ずつ水洗いして水気を拭き取ったら、ヘタ部分をくり抜きます。そのまま丸ごと、またはざく切りにして、冷凍用保存袋に入れて冷凍保存すると便利です。

 冷凍保存したトマトは、スープや煮込みなど加熱して食べると良いでしょう。生で取り入れたいときは、牛乳と一緒にミキサーにかけてフローズンジュースにするのもおすすめです。

(Hint-Pot編集部)

和漢 歩実(わかん・ゆみ)

栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾